面持ち
おももち
名詞頻度ランク #26592 · 青空 182 例
標準
expression
文例 · 用例
鉄斎は主人の士を振り返っていぶかしき面持ち、然し直ぐに態度を取り戻し柴折戸の前に立ちどまる。
— 岡本かの子 『ある日の蓮月尼』 青空文庫
」 兄弟子は冗談でいつたのだが、良寛さんは真面目な面持ちでうつむいた。
— 新美南吉 『良寛物語 手毬と鉢の子』 青空文庫
相州さまも流石にそこは見抜いておいでの御様子で、将軍家のその御返事をうけたまはつてかへつて大いに御安心の面持ちになられ、お傍にはべつてゐる私たちに向つて、「お互ひに仕合せなことです。
— 太宰治 『右大臣実朝』 青空文庫
たまりかねて私は、それだけはやめてくれ、と口をとがらして抗議したら、周さんはけげんな面持ちで、だって日本では、子供に向っては、子供の言葉で、おてて、だの、あんよだの、そうでチュか、そうでチュか、と言うでしょう、それゆえ女性に対した時にも女性の言葉で言うのが正しいのでしょう、と答えた。
— 太宰治 『惜別』 青空文庫
」 金木川にわかれて、こんどは鹿の子川に沿うてしばらくのぼり、やつと森林鉄道の軌道から解放されて、ちよつと右へはひつたところに、周囲半里以上もあるかと思はれる大きい溜池が、それこそ一鳥啼いて更に静かな面持ちで、蒼々満々と水を湛へてゐる。
— 太宰治 『津軽』 青空文庫
彼は国民服を着て、何か不安な面持ちで週刊雑誌を読んでいた。
— 織田作之助 『髪』 青空文庫
あるものは嘲弄するように、あるものは憐愍の面持ちをもって「病気なんだよ。
— 中島敦 『悟浄出世』 青空文庫
」 悟浄の不安げな面持ちを見て、これを慰めるように隠士は付加えた。
— 中島敦 『悟浄出世』 青空文庫