皮肉屋
ひにくや
名詞
標準
ironist
文例 · 用例
かなりの皮肉屋であったが、ときどき面白い観察の眼を人間一般の弱点の上に向けて一風変ったリマークをすることがあった。
— 寺田寅彦 『変った話』 青空文庫
ある皮肉屋が言っていた。
— 織田作之助 『大阪の憂鬱』 青空文庫
更に、べつの皮肉屋の言うのには、「七月一日から煙草が値上りになるのは、たびたびの盗難による専売局の赤字を埋めるためだ」と。
— 織田作之助 『大阪の憂鬱』 青空文庫
あの皮肉屋の、気取屋の趙が、いつもの外出行きをすっかり脱いで――前にも言ったように、これ迄にも時として、そういう事もないではなかったが、今夜のような正直な激しさで私を驚かせたことはなかった。
— 中島敦 『虎狩』 青空文庫
その折ある新聞記者がトヱンを訪ねて、謁見の模様を訊くと、皮肉屋の彼はにやにや笑つて、「さればさ、お目に懸つたら、こんなにも申上げようと思つて、十八語ばかりで立派な御挨拶を拵へて、さて御殿に上つてみると、皇帝は非常に鄭重なお言葉で、色々御物語があるぢやないか。
— 薄田泣菫 『独楽園』 青空文庫
次にルーシンは、皮肉屋で、露骨な毒舌をふるう医者だが、彼女というものを一番よく見ており、また誰より深く彼女を愛してもいながら、そのくせ陰でも面前でも、彼女の悪口ばかり言っていた。
— ツルゲーネフ 『はつ恋』 青空文庫
元帥はあの通りの武断主義者で、加之に独身主義者であつたから、随分敵も多かつたが、例の皮肉屋バアナアド・シヨウが『新聞切抜』といふ一幕物で、元帥をモデルに扱つたのなぞは最も悪戯がひどい。
— 大正五(一九一六)年 『茶話』 青空文庫
すると皮肉屋の日野氏は感心したやうに頭を掉つた。
— 大正六(一九一七)年 『茶話』 青空文庫
作例 · 標準
クラス一番の皮肉屋である彼は、誰かが勇気を出して発表するたびに、「それは教科書通りの立派な意見だね」と鼻で笑う。
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皮肉屋の彼が珍しく私の企画書を「悪くないんじゃない」と認めたので、周りの同僚たちの方が驚いて顔を見合わせた。
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彼は根っからの皮肉屋だが、その鋭い観察眼に基づいたユーモアは、不思議と多くの人々に愛されている。
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