侘しい
わびしい
形容詞
標準
miserable
文例 · 用例
おそらくヘルンはその時初めて心の隅に、幸福という物の侘しい実体を見たのであろう。
— 室生犀星と佐藤春夫の二詩友を偲びつつ 『小泉八雲の家庭生活』 青空文庫
」といふ歌の田舍めいた侘しい旋律を思ひ出させた。
— 萩原朔太郎 『悲しい新宿』 青空文庫
そしてこの侘しい印象は、ネオンサインの輝く今の新宿にも、不思議に依然として殘されて居るのである。
— 萩原朔太郎 『悲しい新宿』 青空文庫
それが裏街の芥捨場や、雑草の生える埋立地で、詩人の心を低徊させ、人間生活の廃跡に対する或る種の物侘しい、人なつかしい、晩春の日和のような、アンニュイに似た孤独の詩情を抱かせるのである。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
この句の詩情には、古い故郷の家を思わせるような、あるいは昔の祖母や昔の家人の、懐かしい愛情を追懐させるような、遠い時間への侘しいノスタルジアがある。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
ついでに表現の構成を分析すれば、「柚の花」が静かな侘しい感覚を表象し、「母屋」が大きな旧家――別棟や土蔵の付いてる――を聯想させ、「乾隅」が暗く幽邃な位置を表象し、そして「ゆかしき」という言葉が、詩の全体にかけて流動するところの、情緒の流れとなってるのである。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
「水茎の岡の館に妹と我と寝ての朝の霜の降りはも」という古今集の歌と、どこか共通の情趣があり、没落した情緒への侘しい追懐を感じさせる。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
鮒鮓を食ったのではなく、鮒鮓の聯想から、心の隅の侘しい旅愁を感じたのである。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
作例 · 標準
一人暮らしの部屋は、どこか侘しい雰囲気が漂っていた。
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寒々とした冬の景色は、一層侘しい気持ちにさせる。
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遠く離れた故郷を思い、彼は侘しい気持ちになった。
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