雄渾
ゆうこん
形容動詞名詞
標準
magnificent
文例 · 用例
若し、秀抜な山のたたずまいや、雄渾な波濤の海を眺めやったなら、それを讃嘆する心の興奮に伴って、さすがに埋め尽した積りの珪次との初恋の埋火が、私の心に掻き起されないものでもないような気がしてならなかったのでありました。
— 岡本かの子 『扉の彼方へ』 青空文庫
しかし、つらい時の作品にはまた、異常な張りがあるものらしく、この「青ヶ島大概記」などは井伏さんの作品には珍らしく、がむしゃらな、雄渾とでもいうべき気配が感ぜられるようである。
— 太宰治 『『井伏鱒二選集』後記』 青空文庫
建築を通して見た古い昔の民族の素朴な魂と単純な感情に、極めて雄渾で溌溂とした生命が溢れてゐるのに、彼は精神を虜にされてしまつた。
— 岡本かの子 『夏の夜の夢』 青空文庫
既に湿気のためにぐにゃぐにゃになった薄樺色地の二枚の色紙には、瀕死の病者のものとは思われない雄渾な筆つきで、次のような和歌がしたためられていた。
— 中島敦 『斗南先生』 青空文庫
舞台上の翁の雄渾豪壮な風格はミジンも認められないが、恐らく翁の本性をあらわしたものであろう。
— 夢野久作 『梅津只圓翁伝』 青空文庫
狩野派、土佐派、何々流式の線や色の主張も、飄逸も、洒脱も、雄渾も、枯淡も棄て、唯一気に生命本源へ突貫して行く芸術になってしまった。
— 夢野久作 『能とは何か』 青空文庫
その雄渾な志をきいて、心から恥じずにはおられなかった。
— 菊池寛 『蘭学事始』 青空文庫
地肌は肉色のアカ土で、穴にかゝつた私の草鞋は霜の地面に実にも筆力雄渾な滝の画を描いた。
— 牧野信一 『剥製』 青空文庫
作例 · 標準
画家の筆致は雄渾で、見る者を圧倒する迫力があった。
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その雄渾な大自然の景色に、私たちはただ立ち尽くすばかりだった。
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彼のスピーチは雄渾な表現に満ちており、聴衆を深く感動させた。
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