暗緑
あんりょく
名詞
標準
dark green
文例 · 用例
雨上りのせいもあろうが、樹木の緑の色がいかにも落着いた、重厚な、しかも美しい暗緑色をしている。
— 寺田寅彦 『札幌まで』 青空文庫
バックに緑色の布のかかった箪笥があって、その上に書物や新聞の雑然と置いてあるのがいかにもうるさくて絵全体を俗悪にしてしまうから、あとからすっかり塗りつぶしてそのかわりに暗緑色の幕をたれたようなぐあいに直してみた。
— 寺田寅彦 『自画像』 青空文庫
暗緑色に濁った濤は砂浜を洗うて打ち上がった藻草をもみ砕こうとする。
— 寺田寅彦 『嵐』 青空文庫
その自分の花豆は胚葉が出たばかりであるのに、此所の花豆はもう大きな暗緑の葉を三つづゝも擴げてゐた。
— 有島武郎 『幻想』 青空文庫
黒い色のはあるまいと思うけれども、その黒百合というのは帯紫暗緑色で、そうさ、ごくごく濃い紫に緑が交った、まあ黒いといっても可いのだろう。
— 泉鏡花 『黒百合』 青空文庫
形は貝母に似て、暗緑帯紫の色、一つは咲いて花弁が六つ、黄粉を包んだ蘂が六つ、莟が一つ。
— 泉鏡花 『黒百合』 青空文庫
一昨日別段気にもとめなかった、小さなその門は、赤いいろの藻類と、暗緑の栂とで飾られて、すっかり立派に変っていました。
— 宮沢賢治 『ビジテリアン大祭』 青空文庫
この道は暗緑色の草が殆ど土を隠す程茂っていて、その上に荷車の通った輪の跡が二本走っている。
— 太宰治 『女の決闘』 青空文庫
作例 · 標準
私は毎日暗緑について考えている。
暗緑という言葉は日本語で重要だ。
彼は暗緑の意味を理解している。
この文には暗緑が含まれている。