幻辞.com

恩典

おんてん
名詞頻度ランク #39366 · 青空 91
1
標準
favour
文例 · 用例
生前から特別な恩典を与えて心安く療養をさせてくれた学校当局は、さらに最後の光栄を尽くさしてくれた。
寺田寅彦 亮の追憶 青空文庫
要するに仏事参拝にかこつけて、かたきのゆくえ捜索を黙許されたもので、それは非常の恩典であると伝えられたそうである。
岡本綺堂 かたき討雑感 青空文庫
一體日本の國體を考へて見ると、彼奴等を人並に裁判するといふのが既に恩典だ………諸君は第一此處が何處だと思ふ。
‘V NAROD’ SERIES’ A LETTER FROM PRISON 青空文庫
尤も、間もなく医術開業試験の規則が出来て、もうお情け免状を相続することはできなくなりましたが……、其の時すぐ養子をすると、まだ一代は其の恩典に浴することはできましたが、私の家にはちょっとした財産がありまして、其の日に困ると云うほどでもありませんでしたから、親類も其のままにしてありました。
田中貢太郎 薬指の曲り 青空文庫
笞刑などは、当時は、現代の執行猶予くらいの恩典だった。
菊池寛 奉行と人相学 青空文庫
探偵小説は百頁から百五十頁一冊の単行本で、原稿料は十円に十五円、僕達はまだ容易にその恩典には浴し得なかったのであるが、当時の小説家で大家と呼ばれた連中まで争ってこれを書いた。
泉鏡花 おばけずきのいわれ少々と処女作 青空文庫
六 憲法発布と大赦 それはさて置き妾は苦役一年にして賞標四個を与えられ、今一個を得て仮出獄の恩典あらんとせる、ある日の事、小塚義太郎氏大阪より来りて面会を求めらる。
福田英子 妾の半生涯 青空文庫
それと反対に、近藤家から与えられる恩典の大部分は青木が独占した。
菊池寛 青木の出京 青空文庫