耳鳴
じめい
名詞
標準
tinnitus
文例 · 用例
タバコ(休憩時間のこと)には耳鳴りは一層ひどくなった。
— 黒島傳治 『まかないの棒』 青空文庫
結婚したばかりの頃、夫と二人で新宿を歩いて、おでんやなどにはいり、お酒を飲んでも、夫はすぐ真赤になってだめになりますが、私は一向になんとも無く、ただすこし、どういうわけか耳鳴りみたいなものを感ずるだけでした。
— 太宰治 『おさん』 青空文庫
そのあとに、まだ耳鳴りのやうに殘つて居る謠の聲や人のさけびは、正に古酒「LEGENDE」の香ひにも、較ぶれは較ぶべきものであらう。
— 木下杢太郎 『海郷風物記』 青空文庫
京橋の通りに出ても、実際だつたのか、それとも耳鳴りだつたのか、まだかすかに長唄の三味線が聞こえて居た。
— 木下杢太郎 『市街を散歩する人の心持』 青空文庫
という言葉が耳鳴りのように付き纏っていた。
— 佐左木俊郎 『恐怖城』 青空文庫
一番最初の徴候は何かね」「頭痛、耳鳴り、眩暈、幻想……まあ、そんなものです」「ああ、なんだって……?
— 北極星号の船長 医学生ジョン・マリスターレーの奇異なる日記よりの抜萃 『世界怪談名作集』 青空文庫
次に長い間をおいてから、耳鳴りがする。
— THE PREMATURE BURIAL 『早すぎる埋葬』 青空文庫
私の詩人だけは夜、眠る権利をもつてはいけない不当な幸福を求めてはならないのだ夜は呪ひ、昼は笑ふのだカラカラと鳴るソバカラの耳鳴りをきゝながらあゝまだ戦争は野原でも生活の中でもつづいてゐるのだと思ふ。
— 詩集(8)流民詩集1 『小熊秀雄全集-9』 青空文庫