丑の刻
うしのこく
表現名詞
標準
hour of the Ox (around 2am, 1-3am, or 2-4am)
文例 · 用例
なれど、場所|柄ゆえの僻耳で、今の時節に丑の刻参などは現にもない事と、聞き流しておったじゃが、何と先ず……この雌鬼を、夜叉を、眼前に見る事わい。
— 泉鏡花 『多神教』 青空文庫
仕丁 はあ、いえ、孕婦が鉄橋を這越すから見ますれば、丑の刻参が谿河の一本橋は、気もなく渡ると申すことで。
— 泉鏡花 『多神教』 青空文庫
――何と、丑の刻の咒詛の女魔は、一本|歯の高下駄を穿くと言うに、些ともの足りぬ。
— 泉鏡花 『多神教』 青空文庫
今度は鬼女、般若の面のかわりに、そのおかめの面を被せい、丑の刻参の装束を剥ぎ、素裸にして、踊らせろ。
— 泉鏡花 『多神教』 青空文庫
そして、丑の刻が満ちて来た。
— 田中貢太郎 『魔王物語』 青空文庫
破風を開けて顔ばかり出しましたとさ、厭じゃありませんか、正丑の刻だったと申します、」と婆さんは肩をすぼめ、「しかも降続きました五月雨のことで、攫われて参りましたと同一夜だと申しますが、皺枯れた声をして、(家中無事か、)といったそうでございますよ。
— 泉鏡花 『政談十二社』 青空文庫
「今日の丑の刻、あの寺の正門からずかずか入って往け、それにはここの祠の中を開けると、お前の着て往く物がある、それ、これを持って往け」 老人は壺をさしだした。
— 田中貢太郎 『赤い土の壺』 青空文庫
道家は老人の詞に従ってそれを着て旅僧の姿になり、丑の刻になって法華寺の別院へ往った。
— 田中貢太郎 『赤い土の壺』 青空文庫
作例 · 標準
例句