破壊的
はかいてき
形容動詞
標準
destructive
文例 · 用例
しかし破壊的地震としては極めて局部的なものであって、先達ての台湾地震などとは比較にならないほど小規模なものであった。
— 寺田寅彦 『静岡地震被害見学記』 青空文庫
もし仮りに「来る六、七月の頃、東京地方に破壊的地震あるべし」との予報が科学的になし得られたりと仮定せよ。
— 寺田寅彦 『自然現象の予報』 青空文庫
震動の筋肉感や、耳に聞こゆる破壊的の音響や、眼に見える物体の動揺転落する光景などが最も直接なもので、これには不可抗的な自然の威力に対する本能的な畏怖が結合されている。
— 寺田寅彦 『地震雑感』 青空文庫
尤もここで「野獣の群」というのは破壊的な乱暴者でもなければ、無意味に変態な病的のものを求める猟奇者でもないことは勿論である。
— 寺田寅彦 『二科展院展急行瞥見記』 青空文庫
破壊的で壊家を生じ死傷者を出すようなのでも三四年も待てばきっと帝国領土のどこかに突発するものと思って間違いはない。
— 寺田寅彦 『日本人の自然観』 青空文庫
はら/\して居る中に、その場合々々に応じて、一番危険な、一番破壊的な、一番馬鹿らしい仕打ちを夢中でして退けて、後になつてから本当に臍を噛みたいやうなたまらない後悔に襲はれるのだ。
— 有島武郎 『An Incident』 青空文庫
明い空に渦巻き登る煤煙、スク/\と立つ煙突、トタン屋根の列車式の工場、黒ずむだ赤煉瓦の建物、埃に塗された白堊、破れた硝子窓、そして時々耳をつんざくやうに起る破壊的の大響音……由三は其の音其の物象に、一種謂はれぬ不愉快と威壓を感じながら、崩れかツた長い長い土塀に沿ツて小石川の方に歩いた。
— 三島霜川 『昔の女』 青空文庫
さうして戦争の展開する場面が非常に広い割に、又それに要する破壊的動力が凄じい位猛烈な割に、案外落付いてゐられるのは、全く此見解が知らず/\胸の裡にあるからだらうと、私かに自分で自分を判断した。
— 夏目漱石 『点頭録』 青空文庫