魚市場
うおいちば
名詞
標準
fish market
文例 · 用例
奥に松山を控えているだけこの港の繁盛は格別で、分けても朝は魚市が立つので魚市場の近傍の雑踏は非常なものであった。
— 国木田独歩 『忘れえぬ人々』 青空文庫
そのほか駅の構内で怒鳴りまわる貨物仲仕の声、魚市場の問屋のセリ声、物売の声、下足番の声、又は狂い飛ぶ火花と、轟々たる機械の大噪音の中に、一糸を乱さず、職工を叱※する錆びた声……なぞの中には、松籟、濤韻と対比すべき或るものを含んでいることを、よく気付かせられる。
— 夢野久作 『「生活」+「戦争」+「競技」÷0=能』 青空文庫
自分で魚市場から買って来た魚をそのまま鱗も落さずわたも抜かずに鉄網で焼いてがむしゃらに貪り食っていた。
— 寺田寅彦 『海水浴』 青空文庫
そうでなければ各停車場の食堂か、駅前の旅籠屋や魚市場の界隈の小料理屋である。
— 岡本かの子 『河明り』 青空文庫
それは市会議員の選挙に関するもので、その人選は新吉の実家も中に含んで魚市場全体の利害に影響があった。
— 岡本かの子 『巴里祭』 青空文庫
さうして魚市場の閑な折々は、血のついた腥くさい石甃の上で、旅興行の手品師が囃子おもしろく、咽喉を真赤に開けては、激しい夕焼の中で、よく大きな雁首の煙管を管いつぱいに呑んで見せたものである。
— 北原白秋 『水郷柳河』 青空文庫
魚市場|落日あかきに手品師は鍔までもりゆうと刀を呑みつも乳母字、筑紫村のほとりに、妹の乳母を訪れて、同じくその日、風かよふ蘆のまろ屋に息ほそり白鷺のごと臥やる姥はや老の息かくて絶えなむ女童の陰どころさへも知りきと泣くを朝の揮毫柳河町の旧友川野三郎氏宅に泊る。
— 北原白秋 『夢殿』 青空文庫
反歌青銭の穴あき銭をかなしよと父のみ前に貫きて数へつ魚市魚市は師走の市、歳のすゑ、大つごもり前の三日、雪よ霰ふる中を、塩鰤や、我が家の市、競り市や、魚市場、戦や、船に馬に大八車、わさりこ、えいやえいや、かららよ、えいやえいや、人だかりわらわら、はいよ、天秤、担棒、走る走る、えや肩掻きわけて。
— 北原白秋 『夢殿』 青空文庫
作例 · 標準
例句
ウィキペディア
魚市場 は、魚介類を取り引きする市場。漁師と鮮魚商の間の卸商取引ないしは個人の客を対象とした水産物の小売を行う場であり、市場によっては両方を扱う。ウェットマーケットの一種であり、しばしば屋台料理が提供される。
出典: 魚市場 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0