御慶
ぎょけい
名詞
標準
(New Year's) greetings
文例 · 用例
勿論|私に兵仗を動かした責罰|譴誨は受けたに相違あるまいが、事情が分明して見れば、重罪に問ふには足ら無いことが認められたのに、かてゝ加へて皇室御慶事があつたので、何等罪せらるゝに至らず、承平七年四月七日一件落着して恩詔を拝した。
— 幸田露伴 『平将門』 青空文庫
八拾円ニテ、マント新調、二百円ニテ衣服ト袴ト白|足袋ト一揃イ御新調ノ由、二百八拾円ノ豪華版ノ御慶客。
— 太宰治 『虚構の春』 青空文庫
世間並のお世辞上手な利口者なら町内の交際ぐらいは格別|辛くも思わないはずだが、毎年の元旦に町名主の玄関で叩頭をして御慶を陳べるのを何よりも辛がっていた、負け嫌いの意地ッ張がこんな処に現われるので、心からの頭の低い如才ない人では決してなかった。
— ――過渡期の文化が産出した画界のハイブリッド―― 『淡島椿岳』 青空文庫
いつのまにか新春の日も昼をすぎて、行きついたその四ツ谷ご門あたりは飄々、颯々とめでためでたの正月風が、あわただしげに行きかわす中間小者折り助たちのすそを巻いて、御慶の声をのせながら吹き通りました。
— 七七の橙 『右門捕物帖』 青空文庫
東宮殿下の御慶事の朝のことである。
— 北原白秋 『孟宗と七面鳥』 青空文庫
その歌は、おだまきの花には桐ノ舎ガ妻ヲ迎ヘシ三年前カキテ贈リシヲダマキノ花という歌、これは一昨年の春|東宮の御慶事があった時に予が鉢植のおだまきを写生して碧梧桐に送り、そのまさに妻を迎えんとするを賀した事があるのを思い出したのである。
— 正岡子規 『病牀苦語』 青空文庫
「新年の御慶重畳申収候。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
いろいろ入院のときあずけたものをもって来てかえし、御慶祥とした包みをお祝としてくれた。
— 一九三九年(昭和十四年) 『日記』 青空文庫