革帯
かわおび
名詞
標準
leather belt
文例 · 用例
――ずり落ちた帯の結目を、みしと踏んで、片膝を胴腹へむずと乗掛って、忘八の紳士が、外套も脱がず、革帯を陰気に重く光らしたのが、鉄の火箸で、ため打ちにピシャリ打ちピシリと当てる。
— 泉鏡花 『鷭狩』 青空文庫
顔が無いので、服装と持物とによって見分ける外はないのだが、革帯の目印と鉞の飾とによって紛れもない弟の屍体をたずね出した時、シャクはしばらく茫っとしたままその惨めな姿を眺めていた。
— 中島敦 『狐憑』 青空文庫
靴、鞄、帽子、革帯、ところせく列べる店に坐り居て、客のくる毎、尽日や、はた、電燈の青く照る夜も更くるまで、てらてらに禿げし頭を礼あつく千度下げつつ、なれたれば、いと滑らかに数数の世辞をならべぬ。
— 石川啄木 『詩』 青空文庫
指揮官野津大佐は、敵弾を、一つは革帯に、二つは軍刀に受けた程である。
— 菊池寛 『田原坂合戦』 青空文庫
彼女は実際口に入れることが出来るものは、何でも嚥み下すことが出来るもの位に単純に考へてゐるらしかつた、だまつてゐれば革帯でも切つてお汁の実に入れ兼ねない女であつた。
— 小説 『小熊秀雄全集−15−』 青空文庫
はじめ、彼はパウロフの報告に従い、犬に手術を施して、唾液腺の導管を顎下の皮膚に開かしめ、犬を革帯で固定して、食物を与えると同時に、一定の音をきかせて、先ず犬の聴覚の客観的研究を行いました。
— 小酒井不木 『新案探偵法』 青空文庫
普通の服に革帯を締め、腕章を着け、脚絆を巻きつけ、銃を肩にし、列をつくって、兵式の訓練を受けるためにルュキサンブウルの公園の方へ行くところであった。
— 島崎藤村 『新生』 青空文庫
何をするにしても、鹿児島は都会だし、便利なところだ」 ゆき子は、林檎をむいてゐる、富岡の手を見てゐたが、腕に巻いた、新しい革帯の時計に眼がとまつた。
— 林芙美子 『浮雲』 青空文庫
作例 · 標準
彼は上質な革帯(かわおび)で、ジャケットのウエストをきゅっと絞った。
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このワンピースには、細めの革帯を合わせると、ぐっとおしゃれになるわ。
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カウボーイの革帯には、銀のバックルが派手にあしらわれていた。
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ベルトが緩んできたから、一番奥の穴に革帯を締め直したよ。
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