国難
こくなん
名詞
標準
national crisis
文例 · 用例
弘安四年に日本に襲来した蒙古の軍船が折からの颱風のために覆没してそのために国難を免れたのはあまりに有名な話である。
— 寺田寅彦 『颱風雑俎』 青空文庫
しかし、また一方、この同じ心理がたとえば戦時における祖国愛と敵愾心とによって善導されればそれによって国難を救い戦勝の栄冠を獲得せしめることにもなるであろう。
— 寺田寅彦 『蒸発皿』 青空文庫
わが国の地震学者や気象学者は従来かかる国難を予想してしばしば当局と国民とに警告を与えたはずであるが、当局は目前の政務に追われ、国民はその日の生活にせわしくて、そうした忠言に耳をかす暇がなかったように見える。
— 寺田寅彦 『天災と国防』 青空文庫
自分もどこかの煙突の上に登って地震国難来を絶叫し地震研究資金のはした銭募集でもしたいような気がするが、さてだれも到底相手にしてくれそうもない。
— 寺田寅彦 『時事雑感』 青空文庫
如何に踏み迷っても、ひとたび国難到来すれば、雛の親鳥の周囲に馳せ集うが如く、一切を捨てて皇室に帰一し奉る。
— 太宰治 『惜別』 青空文庫
内容に就いて云へば、元寇といふ一大国難に於ける日本精神の顕現を骨子とした。
— 北原白秋 『新頌』 青空文庫
日本民族をして日清、日露の国難を押し通させて、今は又、昭和維新の熱病にかかりかけている日本を、そのまんま、一九三五年の非常時の火の雨の中に押し出そうとして御座る。
— 夢野久作 『近世快人伝』 青空文庫
時宗大勇猛心を以て、蒙古の使者を斬ること再度、承久以来阻隔してゐた朝幕の間も融和し、君臣一如、上、亀山上皇は、御身を以て国難に代らんと、皇大神宮に祈請を凝らし給ひ、下、鎌倉の将士は驀進して敵艦を襲つて、顧ることをしなかつた。
— 菊池寛 『二千六百年史抄』 青空文庫
作例 · 標準
未曾有の国難に直面し、国民は一致団結して乗り越えようとした。
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その政治家は国難の時に指導力を発揮した。
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我が国は過去に幾度となく国難を乗り越えてきた。
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