主材
しゅざい
名詞
標準
main ingredients
文例 · 用例
近松巣林子の世話物は、殆んど情死を主材としてをるに拘はらず、それは正に当時の町人的世界観の勝利をあらはしてゐると見てよいのである。
— 平林初之輔 『文学方法論』 青空文庫
私は直ぐに坪内先生のお宅へ上つて其旨を話すと先生は、『北海道にはアイヌが居るからアイヌを主材としたものを書く方が良い』と御注意をして下さつた。
— 野口雨情 『札幌時代の石川啄木』 青空文庫
このすぺいん扇はなかなか高価なもので、女はまるで宝石でも溜めるようにこれをたくさん蒐めて威張ってるくらいだが、主材料の竹の関係上、その大部分は日本出来である。
— 血と砂の接吻 『踊る地平線』 青空文庫
人にほどこしを澁つてゐるくせに、人からはふんだんに崇拜されようとする、けちな官吏や、軍人が、この戰爭を主材として、田舍へ入りこんで來れば來るほど、S町ははつきりと、妙な形式をつくりあげてしまつた。
— 林芙美子 『雪の町』 青空文庫
例えば、烏賊の甲のような、有機石灰質を主材に作ったとしたら、その鉤は血中で消えてしまって、脱け出した時には、それが繍仏の硬い指尖に化けてしまうだろう。
— 小栗虫太郎 『夢殿殺人事件』 青空文庫
それというのも、日本一の称をもってなる若狭小浜の春秋のさばを主材としてつくられているからである。
— 北大路魯山人 『若狭春鯖のなれずし』 青空文庫
猿楽を見るに謡曲の厭世的傾向に相対して狂言の専ら滑稽を主材となしたるは最もよく我が所論を証明するものなり。
— 永井荷風 『江戸芸術論』 青空文庫
此の作品の貴重なる所以は、全く此の都会的たる処に存するのであつて、其の作品の主材の取扱方は勿論、説話の順序、形式の整頓、些細なる一字一句の選択に至るまで、尽く其の特徴が現はれ溢れてゐる。
— 永井荷風 『谷崎潤一郎氏の作品』 青空文庫
作例 · 標準
この伝統料理の主材は、激しい潮流の中で育った近海産の身の締まった真鯛だ。
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新しい美術館の設計において、建築家はあえて地元の荒々しい石材を主材として選んだ。
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スープの深みを出すために、まずは主材となる香味野菜を飴色になるまでじっくり炒める。
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