一入
ひとしお
副詞頻度ランク #28467 · 青空 200 例
標準
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文例 · 用例
荷葉半ば枯れなんとして見る影もなきが一入秋草の色に映りて面白し。
— 寺田寅彦 『半日ある記』 青空文庫
「試験」が重大で誠意が熱烈で従って緊張が強度であればあるほどに、それを無事に過ごしたあとの長閑さもまた一入でわれわれの想像出来ないものがあるであろうと思いながら、夕刊第二頁をあけると、そこには、教育界の腐敗、校長の涜職事件や東京市会と某会社をめぐる疑獄に関する記事とが満載されている。
— 寺田寅彦 『初冬の日記から』 青空文庫
それを此の度太秦発声で「清水次郎長」に出演している一党の態度を見て僕は一入感を深くした。
— ――前進座に就いて―― 『雑録』 青空文庫
ふだんから彼の親孝行を知っているだけに、みんなも一入のあわれを誘われた。
— 猫騒動 『半七捕物帳』 青空文庫
此の娘も、白地の手拭を、一寸疊んで、髮の上に載せて居る、鬢の色は尚ほ勝つて、ために一入床しかつた。
— 泉鏡太郎 『松の葉』 青空文庫
こうしてああしてこうして、と独りほくほく頷きて、帳場に坐りて脂下り、婦人を窺う曲者などの、万一入り来ることもやあらむと、内外に心を配りいる。
— 泉鏡花 『活人形』 青空文庫
今更ならねど、若き者の世を去るは一入悲しきが常なり。
— ――甲字楼日記の一節―― 『叔父と甥と』 青空文庫
――恰度十一時で、教会堂の鐘の響のような時計の音が一入効果を添えたことであろう。
— 渡辺温 『遺書に就て』 青空文庫
作例 · 標準
苦労して登頂した山頂から眺める景色は、格別の一入の感慨がある。
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自分の子供が主役として舞台に立つ姿を見て、喜びも一入であった。
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長い冬が終わり、ようやく咲き始めた桜を見ると、春の訪れが一入身に染みる。
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