技手
ぎしゅ異読 ぎて
名詞
標準
assistant engineer
文例 · 用例
駅長宮沢賢治ことことと行く汽車のはて温石いしの萱山の上にひとつの松ありてあるいは雷にうたれしや三角標にまがへりと大上段に真鍮の棒をかざしてさまよへりごみのごとくにあきつとぶ高圧線のま下にて秋をさびしき白服の酒くせあしき土木技手いましも汽車を避け了へてこなたへ来るといまははた急ぎガラスを入りにけり
— 宮沢賢治 『駅長』 青空文庫
換言すれば、蠅はわれわれの五体をワクチン製造所として奉職する技師技手の亜類であるかもしれないのである。
— 寺田寅彦 『蛆の効用』 青空文庫
格別な家柄でもなく一介の土木技手上りに過ぎない貧乏な作家と、大地主で大金持で伯爵の名門に生れた作家と、その呟きには何か胸を打つものさへあるが、とにかくドストイェフスキイは時には境遇的にも自分の原稿を讀み返す暇さへ持てなかつた。
— 南部修太郎 『氣質と文章』 青空文庫
いよいよ江藤さんは妾になったという噂が誰の口からともなく起って、朋輩の者皆んな喧噪く騒ぎ立てた、遂に係の技手の耳に入った。
— 国木田独歩 『二少女』 青空文庫
そこで技手の平岡は田川お富に頼んで、お秀の現状を見届けた上、局を退くとも退かぬとも何とか決めて呉れろと伝言さしたのである。
— 国木田独歩 『二少女』 青空文庫
第一その筒の傍に立って、花火の打上げを担当している二人の技手からが、洋服に、スエター、半ズボンというハイカラな服装である。
— 寺田寅彦 『雑記(2)』 青空文庫
船首の技手は筒の掃除をする。
— 寺田寅彦 『雑記(2)』 青空文庫
退職技手こぞりてひとを貶しつゝ、 わかれうたげもすさまじき、おのれこよひは暴れんぞと、 青き瓶袴も惜しげなく、籾緑金に生えそめし、 代にひたりて田螺ひろへり。
— 宮沢賢治 『文語詩稿 五十篇』 青空文庫