変じる
へんじる
動詞-一段動詞-自動詞
標準
to change into
文例 · 用例
この時炭素線と筒との間に交番電流を通ずると、筒から線の方へ陰電気が通う事が出来ぬため、電流はもはや交番でなく直流に変じるのである。
— 寺田寅彦 『無線電信の近状』 青空文庫
この拷問をうけるものは、はじめは惣身が赤くなり、更に暗紫色に変じて冷汗をしきりに流し、それがまた蒼白に変じるときは即ち絶命する時であるといい伝えられているので、皮膚に蒼白の色を呈するのを合図にその拷問を中止することになっていた。
— 岡本綺堂 『拷問の話』 青空文庫
これを子孫が栄光と感じるのは、敗北を喜ぶ僕の感情とも見えますが、しかし、僕らの国の中で起った敗北は、すべて敗北にはならず、散華に変じるという奕奕たるわが国の特殊性を感じましたのは、何んといっても、僕の外国旅行の賜物だったと思います。
— 横光利一 『旅愁』 青空文庫
他人事ではないときに、他人事を憂えるに似た観念の弱さを感じる反撥も手伝い、これを自分の強さに変じる作用あってこそと覚悟する、別の気力も、またそのうち一同の中から燃えて来た。
— 横光利一 『旅愁』 青空文庫
自分の、ほんのちょいとした暗示から、百年の親友が、一朝にして仇敵と変じるのだと思うと、二人の顔を、見比べてやることの、どんなに痛快なことであるか!
— 三上於菟吉 『雪之丞変化』 青空文庫
その差別は変ずることはできず、変じる必要はなく、また変じてはならないものである。
— 倉田百三 『愛と認識との出発』 青空文庫
記された事件の内容は、絢爛たる歌舞伎の舞台に、『京鹿子娘道成寺』の所作事を演じつつある名代役者が、蛇体に変じるため、造りものの鐘にはいったまま、無人の内部で、何者かのために殺害され、第一人称にて記された人物が、情況、及び物的証拠によって、犯人を推理する――というのである。
— 酒井嘉七 『京鹿子娘道成寺』 青空文庫
さらにまた私は或る他の能力、例えば場所を変じる能力、種々の形体をとる能力、その他これに類するものを認知するが、これらの能力もたしかに、前のものと同じく、これらの能力がそのうちに内在する或る実体を離れては理解せられることができず、従ってまたこの実体を離れては存在することができない。
— MEDITATIONES 『省察』 青空文庫
作例 · 標準
季節が変わり、景色が少しずつ変じる。
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彼は、その場で機転を利かせて、状況を有利に変じようとした。
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「あなたの言葉で、私の気持ちまで変じてしまったよ。」
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