府庫
ふこ
名詞
標準
treasury
文例 · 用例
府庫の内には蜀江の錦、呉均の綾、氷羅、※氈、雪穀、越絹擧て計ふべからず。
— 泉鏡太郎 『唐模樣』 青空文庫
そこで皇后様に於かせられてはその乞いを許し、軍を進めて首都に入り、府庫を封じ、国籍を収め、躬が杖きたまえる矛を王宮の門に立て、占領の証とし、平和条約を結び、毎年金、銀、彩色、綾羅、絹※等を船八十艘に積んで貢物とすべく約した。
— 国枝史郎 『日本上古の硬外交』 青空文庫
土浦藩ノ吏遠田志田登米三郡ノ版籍及ビ廨舎府庫ヲ致ス。
— 永井荷風 『下谷叢話』 青空文庫
当時毛利|敬親は、長防二州の藩主として、毛利|重就の宝暦、安永至治の余光を承け、府庫充実、士気|漸く振うの時に会し、村田清風は、天保十四年の夏、藩主を勧めて羽賀台に大調練をなさしむ。
— 徳富蘇峰 『吉田松陰』 青空文庫
起曰く、『百|官を治め、萬民を親しましめ、(九一)府庫を實たすは、子、起に孰れぞ』と。
— 孫子呉起列傳第五 『國譯史記列傳』 青空文庫
また、袁術とその眷族に従って、城を出てゆく本軍側には、将士二十四万人が附随し、府庫宮倉の金銀珍宝はいうまでもなく、軍需の貨物や文書官冊などもみな、昼夜、車につんで陸続と搬出し、これを淮水の岸からどしどし船積みして何処ともなく運び去った。
— 草莽の巻 『三国志』 青空文庫
行程の遠近、地形の高低、山川の険要、府庫、銭粮、戸数にいたるまで……まるでいながら観るようである」 玄徳は眸を離さなかった。
— 望蜀の巻 『三国志』 青空文庫
蹌踉めくままに静もりを保ち、聊か儀文めいた心地をもつてわれはわが怠惰を諫める、寒月の下をゆきながら、陽気で坦々として、しかも己を売らないことをと、わが魂の願ふことであつた!
— 中原中也 『寒い夜の自我像』 青空文庫