複姓
ふくせい
名詞
標準
two-character surname (in China)
文例 · 用例
小氏(複姓)の分裂も、実はかうした神事職によつて、聖格を得ようとした為である。
— 折口信夫 『万葉集研究』 青空文庫
布留・石上は、極近所だから、又石上氏・布留氏共に物部の複姓で、同族でもあるから、かう言うたものとも考へられるが、併し布留氏は別にれつきとして存して居るのだから、かうした表現を採る訣がない。
— 折口信夫 『国文学の発生(第二稿)』 青空文庫
持統天皇と問答した志斐嫗(万葉集巻三)は(しひに二流あるが)中臣の複姓の人に違ひはない。
— 唱導的方面を中心として 『国文学の発生(第四稿)』 青空文庫
ものゝべの文学に関与してゐる側から云ふと、物部氏の複姓なる石上に附属した呪術は、古代に於ける各種の鎮魂法のうち、最重く見られる筈の長い伝統と、名高い本縁とを持つてゐたのだ。
— ――その基礎論―― 『日本文学の発生』 青空文庫
事実について言ふと、国家が固まつて後、複姓――小氏――の家が分立して、近所遠方に処を占めるやうになつた事の前型として、部落から岐れて、更に小邑を作る事が行はれて居るのだ。
— 折口信夫 『日本文学の発生』 青空文庫
譬へば、物部氏の中に、岐れ居た土地によつて、幾流の複姓を生じ、其が後ほど族長更迭して、氏神に仕へる様になつた例と、同じ事が、他――他氏――の邑落にも多い。
— 折口信夫 『日本文学の発生』 青空文庫
中臣の一部、藤原に居たものが、藤原を氏名として、複姓としての特定の神、其氏神・郷土々着の神等を祀つた様に、又、旧族大春日氏の氏族の中心たる氏上が、時々に交替して、その都度、其族長の祀る神を拝する例だつたらしいのを見ても、村及び氏族に隆替があり、中心が常に動いてゐたことが思はれる。
— 折口信夫 『日本文学の発生』 青空文庫
標準
family name consisting of two combined names (in ancient Japan)