前口上
まえこうじょう
名詞
標準
introductory remarks
文例 · 用例
」と声づくろいをしてからに、得意気に、やや諛って、ええ、さてと、帽子の鍔を一つ叩くと、 まず、初めは、「近頃流行の安来節」と手前口上で、一歩退ると、えへんとやったものだ。
— 北原白秋 『フレップ・トリップ』 青空文庫
前口上はこれ位に致しまして、早速本論に取りかかります。
— 夢野久作 『鼻の表現』 青空文庫
初講義の挨拶を兼ねての、総論的序説と云うよりもそれはむしろ、怖ろしい奇術の前口上を聞いているようで、私は背中の辺をぞくぞくと銀線のようなものの走るのを感じた。
— 佐左木俊郎 『三稜鏡』 青空文庫
まずこのくらいで、前口上はたくさんでしょう。
— LYKKENS KALOSKER 『幸福のうわおいぐつ』 青空文庫
甚だぶあいそな前口上でいけないが、しかし、こんなぶあいそな挨拶をする男の書く小説が案外|面白い事がある。
— 太宰治 『パンドラの匣』 青空文庫
前口上はこれ位にしておいて、実地の使用法を取り立てて御覧に入れる。
— 夢野久作 『街頭から見た新東京の裏面』 青空文庫
わたくしの話はいつも前口上が長いので恐れ入りますが、これだけの事をお話し申して置かないと、今どきのお方には呑み込みにくいだろうと思いますので……。
— 妖狐伝 『半七捕物帳』 青空文庫
幕毎に、一種の前口上がつく、例えば、第一幕で、楽屋番の豊吉と蛇使いの女の一人とが長火鉢を挾んで説明、批評したことの内容を、お絹と林之助が第二幕二場でやって見せ、三幕目では、ちゃんと、菓子売の勘蔵が、前もって予告した通りのことが、やや茶番じみた台所の物音を先立てて起る。
— ――女形――蛇つかいのお絹・小野小町―― 『気むずかしやの見物』 青空文庫
作例 · 標準
落語家は巧みな前口上で観客の心を掴んだ。
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寄席の舞台で、ベテランの落語家がユーモアを交えた前口上を披露した。
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芝居が始まる直前、役者が舞台に現れて凛々しい前口上を述べた。
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