低湿
ていしつ
形容動詞名詞
標準
low and damp
文例 · 用例
根津を抜けて帰るつもりであったが頻繁に襲って来る余震で煉瓦壁の頽れかかったのがあらたに倒れたりするのを見て低湿地の街路は危険だと思ったから谷中三崎町から団子坂へ向かった。
— 寺田寅彦 『震災日記より』 青空文庫
北上川の蛇行水路の右岸の平野に低湿の沼沢地が一面に分布しているのは不思議である。
— 寺田寅彦 『札幌まで』 青空文庫
藁くずなど、踏み散らしじくじく湿っていて、年じゅうぬかるみの絶えないような低湿な小路である。
— 伊藤左千夫 『落穂』 青空文庫
崩れかかった彼の小屋が、しょんぼり立つ低湿地の一帯は、書房の心の中では、彼の所領と定められている。
— 金史良 『荷』 青空文庫
早稲田線の電車が来ない以前は、低湿穢小なる一細民窟に過ぎなかったが、交通機関の発展は、今やその地を神楽坂に次ぐの繁華な商店街となし、毎晩夜店が立って、その賑かさはむしろ神楽坂を凌ぐの概がある。
— 加能作次郎 『早稲田神楽坂』 青空文庫
また柴河と遼河の流域に属する此地には、低湿の広い土地が多いのを利用して、この二十余年来、朝鮮の移民の水田経営が盛に行はれ、その有利であるのを知つて、支那人の稲作が勃興してゐる。
— 附 満蒙の歌 『満蒙遊記』 青空文庫
スワンプ〔低湿地〕がちょいちょいある。
— 一九二九年(昭和四年) 『日記』 青空文庫
早稲田大学はその時分東京専門学校といい、早稲田の土地も今とは大違いで、一面の田圃、ことに甚だしい低湿地で地盤がゆるく、田の畝を少し力を入れて踏むと四、五間先まで揺れたもので、稲田の間にはところどころ茗荷畑があり、これが早稲田の名物であった。
— ――所信と体験―― 『一商人として』 青空文庫
作例 · 標準
日本の梅雨時は、低湿で蒸し暑い日が多い。
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低湿の環境は、カビの発生を抑えるのに役立つ。
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地下室は一年中、低湿でひんやりしている。
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