逆心
ぎゃくしん
名詞
標準
treachery
文例 · 用例
でもそういう責任や羈絆を感ずれば感ずる程また一方に家庭への反逆心も起ろうというもんです。
— 岡本かの子 『鶴は病みき』 青空文庫
小田原は松田尾張、大道寺駿河等の逆心から関白方に亡ぼされたのであり、会津は蘆名の四天王と云われた平田松本佐瀬富田等が心変りしたから政宗に取られたのである。
— 幸田露伴 『蒲生氏郷』 青空文庫
「津路式教授法」を不当に扱って来た世間というものに対する反逆心も含まれていた。
— 織田作之助 『道なき道』 青空文庫
僕は今、目の前にその昔の妻のおもかげを見てゐた」と記されたのを見た時は、お鳥は自分に對しても男がこんな反逆心を出すことがあるにきまつてゐると考へ及んだのであらうか、「‥‥」物も云はず、顏色を變へて沈み込んでしまつた。
— 發展 『泡鳴五部作』 青空文庫
阿波藩の淡路城代稻田氏が藩から獨立しようとする逆心あると誤解し、阿波直參の士族どもが城代並にその家來を洲本の城に包圍した。
— 岩野泡鳴 『日高十勝の記憶』 青空文庫
だから先に秀吉が駿府城に迎えられた時、率直な秀吉は馬から下るやずかずかと進み、信雄、家康逆心ありと聞く、立上がれ、一太刀参らうと、冗談半分に、一本、釘を打って居るのである。
— 菊池寛 『小田原陣』 青空文庫
一座の者は六郎と朝雅をやっとなだめてその場を収めたが、朝雅はそれを遺恨に思って、牧の方に云ったので、牧の方は時政に畠山親子に逆心があると云って讒言した。
— 田中貢太郎 『頼朝の最後』 青空文庫
肥後國熊本の城主加藤肥後守忠廣逆心云々の文面である。
— 森鴎外 『栗山大膳』 青空文庫