無帽
むぼう
名詞-の形容詞
標準
bare-headed
文例 · 用例
前に逢った場合と同じように無帽で、同じような五、六歳くらいと思われる男の子を背負っているが、どうも男の顔形にははっきりした見覚えはないので、前に自分の逢ったのと同人であるかどうか、何しろ暗いのでよくは分からない。
— 寺田寅彦 『雑記帳より(1)』 青空文庫
これは余談であるが、一、二年前のある日の午後煙草を吹かしながら銀座を歩いていたら、無帽の着流し但し人品|賤しからぬ五十恰好の男が向うから来てにこにこしながら何か話しかけた。
— 寺田寅彦 『喫煙四十年』 青空文庫
大隊長とその附近にいた将校達は、丘の上に立ちながら、カーキ色の軍服を着け、同じ色の軍帽をかむった兵士の一団と、垢に黒くなった百姓服を着け、縁のない頭巾をかむった男や、薄いキャラコの平常着を纏った女や、短衣をつけた子供、無帽の老人の群れが、村に蠢き、右往左往しているのを眺めていた。
— 黒島伝治 『パルチザン・ウォルコフ』 青空文庫
それには寒空に無帽の着流し、足駄ばき、あごの不精ひげに背の子等は必要で有効な道具立てでなければならない。
— 寺田寅彦 『蒸発皿』 青空文庫
夕食後|風呂を浴びて無帽の浴衣がけで神田上野あたりの大通りを吹き抜ける涼風に吹かれることを考えると、暑い汽車に乗って暑い夕なぎをわざわざ追いかけて海岸などへ出かける気になりかねるのである。
— 寺田寅彦 『涼味数題』 青空文庫
」 呼びかけた一羽の烏は、無帽|蓬髪の、ジャンパー姿で、痩せて背の高い青年である。
— 太宰治 『渡り鳥』 青空文庫
」 無帽|蓬髪、ジャンパー姿の痩せた青年は、水鳥の如くぱっと飛び立つ。
— 太宰治 『渡り鳥』 青空文庫
かぼちゃを食わぬ主義や、いがくり頭で通す主義や、無帽主義などというのは愛嬌もあるが、しかし他人の迷惑を考慮に入れない主義もあった。
— 寺田寅彦 『「手首」の問題』 青空文庫
作例 · 標準
儀式の最中は無帽でいることがマナーとされており、参列者は一様に帽子を脱いだ。
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猛暑の中を無帽で歩き回ったせいで、軽い熱中症にかかってしまったようだ。
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彼は常に帽子を被っているイメージがあったので、無帽の姿は新鮮に見えた。
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