染み入る
しみいる
動詞-五段-ラ行動詞-自動詞
標準
to soak into
文例 · 用例
径に被さった樹々の葉に、さらさらと渡って、裙から、袂から冷々と膚に染み入る夜の風は、以心伝心二人の囁を伝えて、お雪は思わず戦悚とした。
— 泉鏡花 『黒百合』 青空文庫
時に蝕しつつある太陽を、いやが上に蔽い果さんずる修羅の叫喚の物凄く響くがごとく、油蝉の声の山の根に染み入る中に、英臣は荒らかな声して、「発狂人!
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
あ、あ、身にしみ/″\と染み入る、この平野と川のなつかしさよ。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
ことに、その高徳の聖のひとり高く張り上げる聲は高くあたりに、窕子の心の底までもじつと深く染み入るやうにきこえた。
— 田山花袋 『道綱の母』 青空文庫
電話口から漏れてくる黒崎の言葉は、松本の耳に染み入るように涼しく響いた。
— 富田倫生 『パソコン創世記』 青空文庫
友の温情が、酒のうまさが全心全身にしみいる。
— 広島・尾道 『行乞記』 青空文庫
するとさよなきどりは、なおといっそういいこえで、それは、人びとのこころのおくそこに、じいんとしみいるように、うたいました。
— NATTERGALEN 『小夜啼鳥』 青空文庫
日が短かくなつた、雨が――何物へもしみいるやうな、しみとほらないではやまないやうな雨が降りだした。
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
作例 · 標準
夕暮れ時の静寂が心に染み入るようで、しばらくその場を動けなかった。
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名優の迫真の演技と台詞が、観客一人一人の胸の奥深くに染み入る。
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冷たい秋の雨が土に染み入り、草木は冬の眠りに向けて準備を始める。
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