戸ごと
こごと
名詞
標準
every house
文例 · 用例
と、いっても、むろん貧乏長屋のことゆえ、戸ごとに絵行灯をかかげ、狭苦しい路次の中で界隈の男や女が、「トテテラチンチン、トテテラチン、チンテンホイトコ、イトハイコ、ヨヨイトサッサ」 と踊るだけのことだが、お君はむりをして西瓜二十個寄進し、薦められて踊りの仲間に加った。
— 織田作之助 『雨』 青空文庫
加之、識る人も識らぬ人も酔うては無礼の風俗をかしく、朱欒の実のかげに幼児と独楽を廻はし、戸ごとに酒をたづねては浮かれ歩るく。
— 北原白秋 『水郷柳河』 青空文庫
索麪の関町掛け竝めて玉名少女が扱きのばす翁|索麪は長きしら糸手うち索麪戸ごと掛け竝め日ざかりや関のおもてはしづけかりにし山間は貧しき関のありやうを暑き日ざしにて敢て見て過ぐ恩賜の時計南関田町の島田家は我が母の異母姉の家なり。
— 北原白秋 『夢殿』 青空文庫
反歌外厠戸ごとあけたる町すぢに冬は西日の寒けかりにし初売あらたまの年のはつ売、暁を大戸あけさせ、早や待つに挙り入り来る。
— 北原白秋 『夢殿』 青空文庫
ただ低き日あたりの中、茅屋根の物静かなる、紫に寂び沈みたる、人気なき庭にはあれど背戸ごとに柿の実も見ゆ。
— 北原白秋 『観相の秋』 青空文庫
両側には装飾電球の支柱が各戸ごとに並んで、遠い遠い正面には工場の白い門と大きな灰白色の建物ばかりが埃りっぽく見えるだけで、妙に面白くない通りであった。
— 北原白秋 『フレップ・トリップ』 青空文庫
ただ低き日あたりの中、茅屋根の物静かなる、紫に寂び沈みたる、人気なき庭にはあれど、背戸ごとに柿の実も見ゆ。
— ――長歌体詩篇二十一―― 『観想の時』 青空文庫
程子(中国北宋の儒学者、兄が程※・弟が程頤)がこの章を語って、「聖人が教を設けたのは、人々の家ごと戸ごとに喩し覚らせることを欲しないのではないが、その教の趣旨を覚らせることが難しいので、手本を示して由らせるのである。
— 幸田露伴 『一貫章義(現代訳)』 青空文庫
作例 · 標準
選挙が近づくと、候補者は戸ごとを回って支持を訴えて歩く。
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正月の朝、郵便配達員は戸ごとを訪れて年賀状を届けていく。
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村の役員たちは、防災訓練の案内を戸ごとに配布して回った。
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