阿る
おもねる
動詞-五段-ラ行動詞-自動詞
標準
to flatter
文例 · 用例
人に使われつけている身が主筋に対して、何ぞの愛嬌に、身うちのことを手柄のように暴露して、諂い阿る例は世間によくあり勝ちです。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
風流な家に住んで現代を誹謗して鹿を馬だと言おうとする人間に阿る者がある」 とお言いになって、報復の手の伸びて来ることを迷惑に思う人たちは警戒して、もう消息を近来しなくなった。
— 須磨 『源氏物語』 青空文庫
このいたいけな姿を憐れむのを自己に阿るものとのみ云い退けられるものであろうか。
— 有島武郎 『惜みなく愛は奪う』 青空文庫
そして尚も母に逆に阿る為に、見るからに苦々し気な表情をして一座を眺め回した。
— 牧野信一 『父の百ヶ日前後』 青空文庫
」などと私は、はつきり阿る心を承知しながら遠回しに祖母の歓心を買はずには居られなかつた。
— 牧野信一 『蔭ひなた』 青空文庫
ひとに阿ることは間違つたことを言ふよりも遙かに惡い。
— 三木清 『人生論ノート』 青空文庫
嘘吐くことでさへもが阿ることよりも道徳的にまさつてゐる。
— 三木清 『人生論ノート』 青空文庫
僞善が阿るためにとる姿もまた無限である。
— 三木清 『人生論ノート』 青空文庫