市子
いちこ
名詞
標準
sorceress
文例 · 用例
」 小山の叔母さんというのは、母親が十三までかかっていた本家の娘の市子のことであった。
— 徳田秋声 『縮図』 青空文庫
を初め、日向きむ子、神近市子、平塚明子、又は武者小路夫人などいう人々の、所謂合理的な行いを、彼女達は口先だけででも驚き呆れていた。
— 夢野久作 『東京人の堕落時代』 青空文庫
神近市子は、理論的|勧進元として、親切に後進を見ているようだ。
— 平林初之輔 『昭和四年の文壇の概観』 青空文庫
女は五十以上であるらしく、片手に小さい風呂敷包みと梓の弓を持ち、片手に市女笠を持っているのを見て、それが市子であることを半七らはすぐに覚った。
— 菊人形の昔 『半七捕物帳』 青空文庫
市子は梓の弓を鳴らして、生霊や死霊の口寄せをするもので、江戸時代の下流の人々には頗る信仰されていたのである。
— 菊人形の昔 『半七捕物帳』 青空文庫
その市子が草にうもれた古祠のかげから突然にあらわれたのは、白昼でも何だか気味のいいものでは無かった。
— 菊人形の昔 『半七捕物帳』 青空文庫
「もっと西の方角へ行かなければ……」 市子は占い者や人相見ではない。
— 菊人形の昔 『半七捕物帳』 青空文庫
「神さまは判っているが、なんの神様だ」「知りません」「毎日拝みに来るのかえ」「あの祠を拝みに行けというお告げがあったので、毎日拝みに来ます」「おめえの家はどこだ」「谷中です」「谷中はどの辺だ」「三崎です」「おめえは市子さんかえ」「そうです」「商売は繁昌するかえ」と、幸次郎は冗談のように訊いた。
— 菊人形の昔 『半七捕物帳』 青空文庫
作例 · 標準
恐山の霊場では、今も市子が死者の霊を呼び出す「口寄せ」を行っている。
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市子が数珠を激しく揉み合わせると、どこからか低く沈んだ声が漏れ聞こえてきた。
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かつての東北地方では、盲目の女性が市子となり、人々の相談事や祈祷を担うことが多かった。
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「ああ、市子の言葉が亡き父の語り口そのもので驚いた」と、口寄せを終えた男は涙を拭った。
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標準
child from the city
作例 · 標準
山間の分校に、見るからに身なりのいい市子が転校してきた。
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都会育ちの市子にとって、電信柱一つない田舎の夜道は心細いものだ。
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「市子のくせに、案外たくましいじゃないか」と村の老人が感心したように言った。
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自然体験教室に参加した市子たちは、初めて触れる生きた蛙に大きな歓声を上げた。
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