熟字
じゅくじ
名詞
標準
kanji compound
文例 · 用例
」 黄昏の頃油揚坂より続々として曳出だす、馬車、腕車数十輛、失望、不平、癇癪などいう不快なる熟字を載せたるは、これ貴婦人の帰途にて、徒になりたる百余俵の施与米を荷車に積みて逆戻り、笑止なりける次第なり。
— 泉鏡花 『貧民倶楽部』 青空文庫
本文に謂つて曰く、蓬髮歴齒睇鼻深目、お互に熟字でだけお知己の、沈魚落雁閉月羞花の裏を行つて、これぢや縮毛の亂杭齒、鼻ひしやげの、どんぐり目で、面疱が一面、いや、其の色の黒い事、ばかりで無い。
— 泉鏡太郎 『鑑定』 青空文庫
螺旋螺転なんというのは好い新熟字だろう。
— 幸田露伴 『ねじくり博士』 青空文庫
愛に於ける一切の、葛藤、紛紜、失望、自殺、疾病等あらゆる恐るべき熟字は皆婚姻のあるに因りて生ずる処の結果ならずや。
— 泉鏡花 『愛と婚姻』 青空文庫
したがって、君があの女と結婚する事は風馬牛だ」 与次郎は風馬牛という熟字を妙なところへ使った。
— 夏目漱石 『三四郎』 青空文庫
新技巧派 新技巧派と言ふ熟字も、あちこちで問題にしてゐるやうだ。
— 田山録弥 『雨の日に』 青空文庫
そもそもこの“活歴”なる熟字は団十郎自身が命名したのではない、求古会員が製造したのでもない。
— 岡本綺堂 『明治劇談 ランプの下にて』 青空文庫
そしてある雪の日の作文の時間に、こんな日の練兵は「豪快」でもあろうが、しかしまた何とかでもあろうと言って、その何とかという熟字を教えてくれた。
— 大杉栄 『自叙伝』 青空文庫
作例 · 標準
「時計」や「土産」のように、二つの熟字が組み合わさって特別な読み方をする言葉がある。
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古い文書を解読していると、現代では使われない難解な熟字が次々と現れる。
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漢字検定の一級を目指すなら、珍しい熟字の構成もマスターしなければならない。
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