雁渡し
かりわたし
名詞
標準
northern wind in early autumn
文例 · 用例
「一日に少しはどんな日もやりますが、それよりも、やり出すと、どこかへ旅をして、一部屋へ一週間ばかりわたしは籠るのです。
— 横光利一 『旅愁』 青空文庫
おばさんも、このごろはすつかりわたしのかつこうが変つたと云つた。
— 林芙美子 『淪落』 青空文庫
見る方は芝居で、障子へ、戀しくばたづね來てみよ和泉なる信田の森の怨み葛の葉、と書き殘して姿を消す、葛の葉姫に化けた狐の芝居の幻想が、すつかりわたしを魅了してしまつたのだつた。
— 長谷川時雨 『春宵戲語』 青空文庫
紅い夢茜と云ふ草の葉を搾れば臙脂はいつでも採れるとばかりわたしは今日まで思つてゐた。
— 與謝野晶子 『晶子詩篇全集』 青空文庫
「つまり、死亡通知を出すことによって、故人をすっかりわたし一人のものにすることが出来ると、分ってきたからです。
— 豊島与志雄 『絶縁体』 青空文庫
……そうしてそのことはもうこれまでに、幾度お詫びを申しましたことか……」「その女は良人の良心を、地獄の苛責に逢わせようと、良人の殺した女の嬰児の、泣き声を不断に聞かせる筈だ」「この子ばかりは……可哀そうに……もうすっかりわたしになついて……どうぞお許しくださりませ」「それでも妻か!
— 国枝史郎 『あさひの鎧』 青空文庫
お金も少しばかりわたしが上げるからね。
— 下村千秋 『曲馬団の「トッテンカン」』 青空文庫
しばらく立て直して、もちこたえてみたいと思ったから、すっかりわたしが払ったのだ。
— 林不忘 『巷説享保図絵』 青空文庫
作例 · 標準
雁渡しが吹き始め、夜には肌寒さを感じるようになった。
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漁師たちは、雁渡しの季節になると海の荒れに警戒する。
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庭の木々が雁渡しに揺れ、秋の訪れを感じさせる。
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