文明国
ぶんめいこく
名詞
標準
civilized nation
文例 · 用例
はにかみを忘れた国は、文明国で無い。
— 太宰治 『返事』 青空文庫
ちょうど十九世紀に著しく勃興した探検事業は、科学的研究心と合体して、未知数に向い、無人境に向った結果、山岳研究ということが、欧洲より米国に、また日本に伝わって来て、諸々の文明国は、山岳会を有するに至った。
— 小島烏水 『高山の雪』 青空文庫
いかにも文明国の、そして自由な新時代の女性としての公平なポーズ(姿態)だと思いました。
— 岡本かの子 『女性の不平とよろこび』 青空文庫
敵の飛行機の音を聞きつけてその方向を測知するという目的のために、文明国の陸軍では、途方もなく大きな、千手観音の手のようなまたゴーゴンの頭のようなラッパをもった聴音器を作っている。
— 寺田寅彦 『試験管』 青空文庫
ベナレスの聖地で難行苦行を生涯の唯一の仕事としている信徒を、映画館から映画館、歌舞伎から百貨店と、享楽のみをあさり歩く現代文明国の士女と対照してみるのもおもしろいことである。
— 寺田寅彦 『映画雑感(3)』 青空文庫
いったい二十世紀の文明国と名乗る国がらからすれば、内閣に一人や二人のしかるべき科学大臣がいてもよさそうであり、国防最高幹部にすぐれた科学者参謀の三四人がいても悪いことはなさそうに思えるのであるが、これも畢竟は世の中を知らぬ老学究の机上の空想に過ぎないのかもしれない。
— 寺田寅彦 『自由画稿』 青空文庫
天災の起こった時に始めて大急ぎでそうした愛国心を発揮するのも結構であるが、昆虫や鳥獣でない二十世紀の科学的文明国民の愛国心の発露にはもう少しちがった、もう少し合理的な様式があってしかるべきではないかと思う次第である。
— 寺田寅彦 『天災と国防』 青空文庫
それに私は、喧嘩を好まず、否、好まぬどころではない、往来で野獣の組打ちを放置し許容しているなどは、文明国の恥辱と信じているので、かの耳を聾せんばかりのけんけんごうごう、きゃんきゃんの犬の野蛮のわめき声には、殺してもなおあき足らない憤怒と憎悪を感じているのである。
— ―伊馬鵜平君に与える― 『畜犬談』 青空文庫
作例 · 標準
文明国を自認するのであれば、言論の自由や基本的人権の尊重は何よりも優先されるべき価値観だ。
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当時の日本は、一刻も早く西欧の文明諸国の仲間入りを果たすために、国家を挙げた近代化を急いだ。
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資源を巡る武力衝突が絶えない今の国際情勢は、果たして真の文明国と呼ぶにふさわしいのだろうか。
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