疲労感
ひろうかん
名詞
標準
tired feeling
文例 · 用例
診察がすむと、彼はぐったりして、廊下の方へ出て行ったが、眼のまえの空間が茫と疼く疲労感で一杯になっていた。
— 原民喜 『秋日記』 青空文庫
だが、電車を降りて彼の家の方へその露次を這入って行くと、疲労感とともに吻と何か甦える別のものがある。
— 原民喜 『美しき死の岸に』 青空文庫
急に僕も疲労感が戻つてくる。
— 原民喜 『飢ゑ』 青空文庫
すなわち第四項に略説せし通り、同人の当夜に於ける夢中遊行の事実は、同人の有意識的の記憶には存在せざる筈なれども、脳髄以外の細胞が作りし無意識的記憶の中の或るもの……たとえば当時の甚しき疲労感等が、警部の訊問の暗示力によって意識裡に浮み出でしものに非ざるなきやも疑い得べし。
— 夢野久作 『ドグラ・マグラ』 青空文庫
彼は危難から解放せられた形で、ただ友人の身の上を案じながら、外に手段もないので、五分間置きに電子望遠鏡を覗くだけの仕事しかなかったので、そこで精神の緊張が解け、そこへ疲労感が急にあふれてきて、さてこそトロトロと睡ったものらしかった。
— 海野十三 『地球盗難』 青空文庫
中村地平の「八年間」は、腰のすわつた、見るものをちやんと見てゐる、かなり成熟を思はせる作品であるが、どこか惰性的とも言ひたい疲労感が全体を覆つてゐて、これだけをみると、あまり秀れた出来栄とは言へない。
— ――芥川賞(第二十四回)選後評―― 『遺憾の弁』 青空文庫
彼女の歴て来た苦渋な疲労感が、まだ肉体の一隅に残つてゐて、それが彼女を賢く昂奮から遠ざからせてゐるやうだつた。
— 神西清 『青いポアン』 青空文庫
東京へ帰つて来て私の先づ気づいたのは、高瀬の家の空気に見られる一種の疲労感だつた。
— 神西清 『母たち』 青空文庫
作例 · 標準
どんなに寝ても取れない重い疲労感に、彼女は最近ずっと悩まされている。
幻辭AI · gemini-3-flash-preview
大仕事を終えた後の充実した疲労感は、何物にも代えがたい喜びである。
幻辭AI · gemini-3-flash-preview
夏の終わりの抜けない疲労感は、いわゆる夏バテの症状の一つかもしれない。
幻辭AI · gemini-3-flash-preview