怪奇映画
かいきえいが
名詞
標準
horror film
文例 · 用例
折ふし場末の活動館にかかった面白くも何ともない独逸の怪奇映画「笑う心臓」というのが連日、割れるような大入りを占めたのを見ても、そうした怪奇モノに飢えている都会人の心裡がアリアリと裏書きされていた。
— 夢野久作 『二重心臓』 青空文庫
これにさかのぼり、「カリガリ博士」のような表現派の新しい映画や、「ひとで」なぞの前衛映画にも、なにかフィルムの構成の面白さや、「ドクトル・マブーセ」「吸血鬼」のような怪奇映画に興味をもつようになった。
— 小野佐世男 『私の洋画経歴』 青空文庫
檻の中で昂奮している人間も美しいけれど、この水の中へ投げこまれた人間の、水中ダンスがどんなにすばらしいでしょう……」 早苗さんには、それはもう黒衣婦人の声ではなくて、まざまざと眼界一ぱいにひろがる怪奇映画の幻であった。
— 江戸川乱歩 『黒蜥蜴』 青空文庫