強壮剤
きょうそうざい
名詞
標準
tonic
文例 · 用例
何々ピン以上の滋養強壮剤、陰萎、腎虚の大妙薬、物はためし、効能霊験、万病の持薬、このごろ流行の若返り法などとは論外、ええ、膃肭獣の腎蔵――。
— 北原白秋 『フレップ・トリップ』 青空文庫
しまいには私もまた、土曜日に許されるグロッグ酒と適量の鎮静薬と、神経強壮剤とをあわせ用いようかと、心が傾いてくるのを覚えてきた。
— 北極星号の船長 医学生ジョン・マリスターレーの奇異なる日記よりの抜萃 『世界怪談名作集』 青空文庫
前日の『大阪毎日』紙に、近藤廉平氏が強壮剤は人参が第一てふ実験談を録しあった。
— 馬に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
大戦争で外薬輸入杜絶の後人参がたちまち声価を挙げ、また実際著しき効験あるは予もこれを知り、三好博士の学論をも拝読したが、永世これを珍重し来った支那でさえ、これを強壮剤として濫用するの弊を論じた者多ければ、いわゆる薬なくして常に中医を得るで、なくて済む人は用いぬに限る。
— 馬に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
予多くの支那旅行家より聞いたは、支那内地で金儲けは媚薬とか強壮剤とかに限る、現に日本始め南洋諸地からその種が絶えるまで採って支那へ売り込む海参、東海夫人、鰒は、彼らが人間第一の義務と心得た嗣子を生ましむる事受け合いてふ霊物と確信され、さてこそかくまで重大な貿易品となったのだと。
— 馬に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
この花の砂糖漬は非常な強壮剤で、時々食へば心臓を安んじ、又熱疫を治すといふ。
— 南方熊楠 『きのふけふの草花』 青空文庫
看護婦がスプーンで強壮剤をすくって口のところへ持っていってやると、杉田は切なそうにぎろりと眼玉をうごかしては、仕方がないというような顔でもって口を開ける。
— 海野十三 『浮かぶ飛行島』 青空文庫
が、僕は僕の仕事を片づけたことに満足し、何か精神的強壮剤を求める為に銀座の或本屋へ出かけることにした。
— 芥川龍之介 『歯車』 青空文庫