開港場
かいこうじょう異読 かいこうば
名詞
標準
open port
文例 · 用例
開港場のがさつな卑しい調子は、すぐ葉子の神経にびりびりと感じて来た。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
その間に英国の国旗が一本まじってながめられるのも開港場らしい風情を添えていた。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
倉地の事業というのは日本じゅうの開港場にいる水先案内業者の組合を作って、その実権を自分の手に握ろうとするのらしかったが、それが仕上がるのは短い日月にはできる事ではなさそうだった。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
やがて巴里――異国者の開港場。
— 虹を渡る日 『踊る地平線』 青空文庫
開港場でない堺の町人は、外国人に慣れぬので、驚き懼れて逃げ迷い、戸を閉じて家に籠るものが多い。
— 森鴎外 『堺事件』 青空文庫
連合は開港場の横浜で手びろくやっていた、派手な商館相手の商人だったが、おしょさんのために逼塞したということだった。
— 長谷川時雨 『神田附木店』 青空文庫
その女が若い盛りに、杉の森の裏小路で、長唄のお師匠さんをしていた時分、若い衆であったお店の人甚兵衛さんが思いついて夫婦になり、当時の開港場横浜取引の唐物屋になったのだ。
— 続旧聞日本橋・その三 『鬼眼鏡と鉄屑ぶとり』 青空文庫
開港場に貿易ありと雖ども、商賣の權柄は彼の手に在りと云はざるを得ず。
— 福澤諭吉 『亞細亞諸國との和戰は我榮辱に關するなきの説』 青空文庫