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形影

けいえい
名詞
1
標準
the form and its shadow
文例 · 用例
養子に離れ、娘にも妻にも取り残されて、今は形影|相弔するばかりの主人は、他所目には一向悲しそうにも見えず、相変らず店の塵をはたいている。
寺田寅彦 やもり物語 青空文庫
その二(声の終らぬうちに大地より紅き焔が燃え上り、焔に包まれて一つの形影がせり上って来る。
岡本かの子 阿難と呪術師の娘 青空文庫
三好自身にもはっきりとは判らなかったが、ただ形影相添う如く君勇の影に添っていたいという気持は、未練というより、もはや嫉妬からであることだけは、われながら情けないくらい、はっきりと判っていた。
織田作之助 それでも私は行く 青空文庫
形影問答、年はとりたくないものだのう、さうだのう。
種田山頭火 其中日記 青空文庫
六十近い老人で、孫子はもとより、親類らしい者もない、全然やもめで、実際形影相弔うというその影も、破蒲団の中へ消えて、骨と皮ばかりの、その皮も貴女、褥摺れに摺切れているじゃありませんか。
泉鏡花 婦系図 青空文庫
風はなお吹きやまず、その人の帰って行く十町の道の寒さを私は想ったが、けれども哀れなその老訓導にはなお八千円の金はあり、私には五千円もないのかと思えば、貧乏同志形影相憐むとはいうものの、どちらが形か影かと苦笑された。
織田作之助 世相 青空文庫
しかるに神はこれをしも再生せしむ、まして神の心を籠めての所作なる人においてをや――とは当然この悲歎と形影相伴いて起るべき推定である。
内村鑑三 ヨブ記講演 青空文庫
宿に帰つてから、東京の某君に柬せんと欲して徹宵筆を措かず表書を書了る頃、更既に明けたり、 十七日午前七時九分大阪発、村山社長素川君等見送られる、三ノ宮で下車すると僕と形影相追随するが如き長田君ステーションで僕を迎へて呉れた。
東海道線 旅日記 青空文庫
作例 · 標準
二人は形影相伴うように、いつも一緒だった。
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暗闇の中、彼の形影だけがぼんやりと見えた。
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作家は、登場人物の形影描写に心を砕いた。
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