遁辞
とんじ
名詞
標準
excuse
文例 · 用例
書きたいことは多いが苦しいから許してくれ玉えとある文句は露佯りのない所だが、書きたいことは書きたいが、忙がしいから許してくれ玉えと云う余の返事には少々の遁辞が這入って居る。
— 夏目漱石 『『我輩は猫である』中篇自序』 青空文庫
恐るべき鉄面皮の遁辞に過ぎないではないか。
— 太宰治 『惜別』 青空文庫
これはたいへん立派な言葉のように聞えますが、実は狡猾な醜悪な打算に満ち満ちている遁辞です。
— 太宰治 『風の便り』 青空文庫
(他の世界――行為の世界は病弱な自分に対して閉されていたから、などというのは、卑怯な遁辞であろう。
— 中島敦 『光と風と夢』 青空文庫
父衛侯の返辞は単なる遁辞で、実は、以前厄介になった晋国が煙たさ故の・故意の延引なのだから、欺されぬように、との使である。
— 中島敦 『盈虚』 青空文庫
それで、五分間休んで来る――の遁辞が、十分間となり、十五分間と変りどうかすると、はじめから「二十分ほど待つて呉れ。
— 牧野信一 『読書と生活』 青空文庫
」 丁度|烏賊が、敵を怖れて、逃げるときに厭な墨汁を吐き出すように、この男も出鱈目な、その場限りの、遁辞を並べながら、怱卒として帰って行った。
— 菊池寛 『真珠夫人』 青空文庫
」 丁度|烏賊が、敵を怖れて、逃げるときに厭な墨汁を吐き出すやうに、この男も出鱈目な、その場限りの、遁辞を並べながら、※卒として帰つて行つた。
— 菊池寛 『真珠夫人』 青空文庫
作例 · 標準
彼は失敗の責任を認めず、様々な遁辞を並べ立てた。
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君の遁辞はもう聞き飽きた。正直に話しなさい。
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彼は不利な状況から逃れるため、遁辞を弄した。
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