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幼心

おさなごころ
名詞
1
標準
child's mind
文例 · 用例
それから其後また山本町に移ったが、其頃のことで幼心にもうすうす覚えがあるのは、中徒士町に居た時に祖父さんが御歿なりになったこと位のものです。
幸田露伴 少年時代 青空文庫
幼心に私たちは口喧嘩でもしたと思ったのだろう、二人の間を行きつもどりつしてなだめようと骨折った。
有島武郎 フランセスの顔 青空文庫
幼心に返ったのである。
泉鏡花 みさごの鮨 青空文庫
母親の友達を尋ねるに、色気の嫌疑はおかしい、と聞いて見ると、何、女の児はませています、それに紅い手絡で、美しい髪なぞ結って、容づくっているから可い姉さんだ、と幼心に思ったのが、二つ違い、一つ上、亡くなったのが二つ上で、その奥さんは一ツ上のだそうで、行方の知れないのは、分らないそうでした。
泉鏡花 草迷宮 青空文庫
戸外では霜の色に夜が薄れて行き、そんな母の姿に豹一は幼心にも何か憐れみに似たものを感じたが、お君は子供の年に似合わぬ同情や感傷など与り知らぬ母であった。
織田作之助 青空文庫
決してお怒りの御口調ではなかつたのですが、けれどもその澱みなくさらりとおつしやるお言葉の底には、御母君の尼御台さまをも恐れぬ、この世ならぬ冷厳な孤独の御決意が湛へられてゐるやうな気が致しまして、幼心の私まで等しく戦慄を覚えました。
太宰治 右大臣実朝 青空文庫
また実際そうかも知れんが、幼心で、自分じゃ一端親を思ったつもりで。
泉鏡花 薬草取 青空文庫
酸漿は然ることなれど、丹波栗と聞けば、里遠く、山遙に、仙境の土産の如く幼心に思ひしが。
泉鏡花 寸情風土記 青空文庫
作例 · 標準
例句