弧線
こせん
名詞
標準
arc (of a circle)
文例 · 用例
さうして穴がすつかり埋められてしまふと、蜂は暫く穴のまはりを歩きまはつてゐたが、やがてぷうんと翅音を立てながら、黒黄斑の弧線を清澄な秋の空間に描きつつどこともなく飛び去つて行つた。
— 南部修太郎 『畫家とセリセリス』 青空文庫
而してその重みの爲めに枝は美しい弧線を空に對して描き始める。
— 有島武郎 『春』 青空文庫
ツァイス會社製の、無駄な飾りのない、然しいかなる點にも綿密な親切と注意との行き亙つた、從つてたくらまないで美しい直線や弧線の綜合を成就した顯微鏡も、今は彼れの使役を拒むものゝやうに見えた。
— 有島武郎 『實驗室』 青空文庫
見るものに無限を感じさせる天体の軌道のような弧線を描いて上下する老人の槌の手は、しかしながら、鏨の手にまで届こうとする一|刹那に、定まった距離でぴたりと止まる。
— 岡本かの子 『家霊』 青空文庫
神は在る、鉄橋の弧線に在る。
— 北原白秋 『海豹と雲』 青空文庫
劃っているのは飛び飛びの青黒い岩の弧線である。
— 北原白秋 『フレップ・トリップ』 青空文庫
ゴム毬の弧線のような肩は骨ばった輪郭を、薄着になった着物の下からのぞかせて、潤沢な髪の毛の重みに堪えないように首筋も細々となった。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
丘の上から見ると渚の深い弧線の中程に立つてゐた。
— 牧野信一 『駆ける朝』 青空文庫
作例 · 標準
コンパスを使って、紙の上に綺麗な弧線を描き出す。
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噴水から放たれた水が、太陽の光を浴びて美しい弧線を描いた。
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ボールは緩やかな弧線を描いて、ゴールキーパーの頭上を越えていった。
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