幽冥界
ゆうめいかい
名詞
標準
hades
文例 · 用例
パータリセの家の死んだ一族が多勢、森の中から寝室へ来て、少年を幽冥界へ呼んだのだと。
— 中島敦 『光と風と夢』 青空文庫
なんと、幽冥界の荒涼たるよ――とさけんだ、バイロンのあの言葉が思いだされてくる。
— 遊魂境 『人外魔境』 青空文庫
そこは、天はひくく垂れ雲が地を這い、なんと幽冥界の荒涼たるよと叫んだバイロンの地獄さながらの景である。
— 天母峰 『人外魔境』 青空文庫
幽冥界に対する我祖先の見解は、極めて矛盾を含んだ曖昧なものであつた。
— 折口信夫 『盆踊りと祭屋台と』 青空文庫
大空よりする神も、黄泉よりする死霊も、幽冥界の所属といふ点では一つで、是を招き寄せるには、必目標を高くせねばならぬと考へてゐたものと見える。
— 折口信夫 『盆踊りと祭屋台と』 青空文庫
雨乞ひに火を焚き、正月の十五日或は盂蘭盆に柱松を燃し、今は送り火として面影を止めてゐる西京の左右大文字・船岡の船・愛宕の鳥居火も、等しく幽冥界の注視を惹くといふ点に、高く明くと二様の工夫を用ゐてゐる訣である。
— 折口信夫 『盆踊りと祭屋台と』 青空文庫
併し、常識からは、一定の山清水を指定しているのなら、「道の知らなく」というのがおかしいというので、橘守部の如く、「山吹の立ちよそひたる山清水」というのは、「黄泉」という支那の熟語をくだいてそういったので、黄泉まで尋ねて行きたいが幽冥界を異にしてその行く道を知られないというように解するようになる。
— 斎藤茂吉 『万葉秀歌』 青空文庫
何にしても、出雲びとも、大倭びとも、海と幽冥界とを聯絡させて考へて居たと思うてもよい様である)。
— 常世の国 『古代生活の研究』 青空文庫
作例 · 標準
古代ギリシャ神話では、死者の魂は幽冥界へ旅立つとされている。
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彼の冒険は、幽冥界の入り口まで続いていた。
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物語の主人公は、愛する人を救うため幽冥界に足を踏み入れた。
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