買い取る
かいとる
動詞-五段-ラ行動詞-他動詞頻度ランク #26793 · 青空 312 例
標準
to buy
文例 · 用例
ただその、早附木一つ買い取るのに、半時ばかり経った仔細が知れて、疑はさらりとなくなったばかりであるから、気の毒らしい、と自分で思うほど一向な暢気。
— 泉鏡花 『悪獣篇』 青空文庫
広い道路の前は、二千坪ばかりの空地で、見番がそれを買い取るまでは、この花柳界が許可されるずっと前からの、かなり大規模の印刷工場があり、教科書が刷られていた。
— 徳田秋声 『縮図』 青空文庫
諸人答えて曰く、爾々の地である人が一の駒を瓦師に遣った、それが希代の智馬と知れて王一億金もて瓦師より買い取ると、今度果して王の命を活かし、その謝恩のための大会じゃと。
— 馬に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
従前馬商来れば輔相これに馬の価を問い答うるままに仕払って買い取るを常例とした。
— 馬に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
で、私もそれがほしい気がして、およそ、幾金のものかと聞くと、百五十円だということ、薬代さえもようやく工面をして払った時代のことで、私に金のありよう訳でないから買い取ることは思いも寄りません。
— 大病をした時のことなど 『幕末維新懐古談』 青空文庫
けれども、他に好い買い手もなかったが、師匠がその屋敷を買い取ることになって、一時、向島へ預けて置いたが、預かり主が風のよくない人で、預けた材木が段々減って行くような有様なので、師匠は空地を見附け、右の三枝家から買い取った家の材木で家作を立てました。
— 大隈綾子刀自の思い出 『幕末維新懐古談』 青空文庫
沢山売れることでございましょう」 ――誰が馬鹿らしい金を出して、そんなヒルムなんか買い取るものか。
— 国枝史郎 『奥さんの家出』 青空文庫
真砂座時代に盛っていて看板のよかったこの家を買い取るのにいくらかかったとか、改築するのにいくらいくらいったとかその金の大部分が、今、中の間で寝ている姉の良人、つまり田舎の製茶業者で、多額納税者である義兄に借りたもので、月々利子もちゃんと払っているのであった。
— 徳田秋声 『仮装人物』 青空文庫