記録文学
きろくぶんがく
名詞
標準
documentary literature
文例 · 用例
徳永直氏が十一月号『新潮』に「ルポルタアジュと記録文学」という評論を書いている。
— ――ルポルタージュの問題―― 『明日の言葉』 青空文庫
無理のない存在自然な生死麦と兵隊を読んで、いろ/\感じたが――・記者の眼と作者の眼彼等のペンの相違・実感体験の尊さ・水の如く酒の如く、そして・記録文学の事・戦線制作の事十月廿日 曇。
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
とにかく現実の大問題をつかみ出してくるという記録文学運動というものは、意識的にサークルにいまおこさなければならない。
— 宮本百合子 『その柵は必要か』 青空文庫
原子爆弾が、はじめて殺人の武器として登場したことと並んで「ヒロシマ」は、人類がその文学のうちに初めてもった記録文学の一種である。
— 宮本百合子 『「ヒロシマ」と「アダノの鐘」について』 青空文庫
その歴史的な亀裂の間から、肉体派小説論、中間派小説論が日本小説のフィクション性を主張して湧き出たが、その文学の空虚な実体があきられて、記録文学の流行を導き出し、その目新しさも忽ち古びて現在では実名小説がはやりはじめた。
— ――創作方法のこと・そのほか―― 『現代文学の広場』 青空文庫
氾濫した猥雑な雑誌とその内容はあきられて記録文学、ルポルタージュの特集が新しい流行となった。
— 宮本百合子 『ことの真実』 青空文庫
記録文学、ノン・フィクションの作品が生れはじめ、またうけ入れられたのには、理由があった。
— 宮本百合子 『ことの真実』 青空文庫
記録文学のあるものは、日本帝国主義軍隊の戦争、敗北、潰滅が、そのかげにかくしていたさまざまの歴史的事実を一般の人々の批判のあかるみにだし、侵略戦争の本質について考えさせ、まじめな役割を果した。
— 宮本百合子 『ことの真実』 青空文庫