多衆
たしゅう
名詞
標準
crowd (of people)
文例 · 用例
古來多衆の上に立つて世と押移つて行く人に智識の秀でゝ居ない者はない。
— 長塚節 『記憶のまゝ』 青空文庫
江表傳と搜神記と于吉の殺さるゝ事情を記して相異なるけれども、いづれにしても多衆が孫策の傍を離れて于吉の許に走つたから策が之を殺したのであるが、于吉の教が行はれて、人※が自己等の主人より大切にしたといふことは、策に取つては勿論殺さねばならぬことであつたらう。
— 幸田露伴 『道教に就いて』 青空文庫
同警察署の弁ずる所を聞くに曰く、始め野口は騎馬の儘にて多衆を引き連れ、警察署の門を入りて悪言を放てり。
— 木下尚江 『鉱毒飛沫』 青空文庫
然るに多衆人民は野口を回復せんとて、押し来りければ之を防ぐの力に乏しく、人民等の欲するまに/\一旦之を放還せりと。
— 木下尚江 『鉱毒飛沫』 青空文庫
ソビエツトの都会を見たもののやうに云つてあるが、作者の意はあの下品な騒しい物音まではまだ辛抱も出来るが、誰れ一人変つた服装をした者のない労働服ばかりの人の群を眺めて居なければならないことは実に不幸であると云つて、文学の平俗化、多衆化を悲しんでゐる。
— 與謝野晶子 『註釈與謝野寛全集』 青空文庫
現代に於ては、本も甚だ多衆的なアンチームな姿を以て世紀を縦断している。
— 恩地孝四郎 『書籍の風俗』 青空文庫
しかしそれは、伎楽面製作の本来の動機が、表情を誇大した仮面によって、広い演伎場の多衆の看客に、遠い距離において明白な印象を与えたいという所にあるからであって、必ずしも創造力の薄弱に基づいているのではない。
— 和辻哲郎 『古寺巡礼』 青空文庫
自分はああいう巨石運搬についての詳しい事情は知らないが、専門家の研究を瞥見したところによると、結局は多衆の力によるらしい。
— 和辻哲郎 『城』 青空文庫
作例 · 標準
駅前の広場には、デモに参加するために多衆が集まっていた。
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彼は多衆の前でも物怖じすることなく、堂々と自らの持論を展開した。
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多衆の意見が必ずしも正しいとは限らず、時には冷静な個の視点が必要だ。
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