返答に窮する
へんとうにきゅうする
表現動詞-サ変-特殊
標準
to be embarrassed for a reply
文例 · 用例
或は此くの如きは完成せる――人を幻影の境に引いてゆく藝術を有せざる時代の人の思想ではないかと反問せられたなら予も亦返答に窮するであらう。
— 木下杢太郎 『京阪聞見録』 青空文庫
これらの人たちを対象として仕事ができるかときかれたら私は返答に窮する。
— 伊丹万作 『「ファン」について』 青空文庫
親爺から説法されるたんびに、代助は返答に窮するから好加減な事を云ふ習慣になつてゐる。
— 夏目漱石 『それから』 青空文庫
親爺から説法されるたんびに、代助は返答に窮するから好加減な事を云う習慣になっている。
— 夏目漱石 『それから』 青空文庫
海のものとも山のものとも分らない徒弟時代は特にそうで、我々のところへ弟子になりたいと云って、父や母につれられてくる子供があるが、まったく返答に窮する。
— 坂口安吾 『戦後新人論』 青空文庫
この頃の詩は寝転んで読んだり、停車場で読んではとうてい分りようがないので、作った本人ですら質問を受けると返答に窮する事がよくあります。
— 夏目漱石 『吾輩は猫である』 青空文庫
梶川与之助は、またも返答に窮するの立場に輪をかけられたようなもので、面はかがやき、口はわななくけれども、いずれへ何と挨拶し、いずれへ何と諫言していいか、その言葉の緒を見出し難い。
— 農奴の巻 『大菩薩峠』 青空文庫