分捕り
ぶんどり
名詞
標準
snatching
文例 · 用例
そこに積んであった薪を片づけて、分捕りスコップ(日露戦役戦利|払下品)を取り上げると、氷のような満月の光を便りに、物音を忍ばせてセッセと掘り初めたが、鍬と違って骨が折れるばかりでなく、土が馬鹿に固くて、三尺ばかり掘り下げるうちに二の腕がシビレて来たので、文作はホッと一息して腰を伸ばした。
— 夢野久作 『いなか、の、じけん』 青空文庫
市長は巷を分捕り、漁人は水辺におのが居を定めた。
— 太宰治 『心の王者』 青空文庫
大親分も宜いけれども、奉行や代官を相手にして談判をした末、向ふが承知せぬのを、此奴めといふので生捕りにして、役宅を焚き、分捕りをして還つたといふのでは、余り強過ぎる。
— 幸田露伴 『平将門』 青空文庫
一昨年の『和歌山新報』によれば、有田郡奥山村の白山社を生石神社に併せ、社趾の立木売却二千五百円を得、合祀費用三百五十円払いて、残り二千百五十円行方不明、石磴、石燈籠、手水鉢等はことごとく誰かの分捕りとなる。
— 南方熊楠 『神社合祀に関する意見』 青空文庫
オレが何をほざこうと、あんたたちはMIS予算の分捕り合いに血道を上げるだろう。
— 富田倫生 『青空のリスタート』 青空文庫
その時に分捕りして持ち帰ったのが彼の二品で、干枯びた人間の首と得体の知れない動物の頭と――それは朝鮮の怪しい巫女が、まじないや祈祷の種に使うもので、殆ど神のようにうやうやしく祀られていたものであった。
— 湯屋の二階 『半七捕物帳』 青空文庫
そして母に対する勝利の分捕り品として、木部は葉子一人のものとなった。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
橋弁慶の行衛は不明であるが、この弁慶が分捕りした銅牌は今でも蓮杖の家に残ってるはずだが、これも多分地震でどうかしてしまったろう。
— ――過渡期の文化が産出した画界のハイブリッド―― 『淡島椿岳』 青空文庫
作例 · 標準
「おい、敵の武器を勝手に分捕りに行くのは危険だ!戻ってこい!」
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子供たちは公園のあちこちに隠されたお菓子を見つけると、歓声を上げて分捕り合っていた。
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戦国時代の足軽たちは、合戦の後に敵から武具を分捕り、それを売って糧にすることもあった。
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