民草
たみくさ異読 たみぐさ
名詞
標準
people
文例 · 用例
楚の民草は靡然として其の徳風になびいた。
— 牧野信一 『悲しき項羽』 青空文庫
角を吹き鼓をうちて、城のうちをゆきめぐる民草のおやユバルいふ、「おのれ今固き守や設けむ」と。
— 上田敏 『海潮音』 青空文庫
勝ったおかげで一等国になれる、とよろこんだ日本の民草は、旗行列をし提灯行列をして、秀吉の好んだ桃山模様や、華美な元禄模様を流行させた。
— 宮本百合子 『菊人形』 青空文庫
民草、または蒼生と、ひとりでに地面から生え、ひとりでに枯れてゆくもののような言葉でよばれた日本の幾千万の人民が、その命に何かの重大な価値を自覚する機会は、戦争という形でしか与えられなかった。
— 宮本百合子 『平和への荷役』 青空文庫
一つの戦争ごとに日本の社会全体が国際的接触をまし、日本の民草も、自分たちが資本主義をこやすかいばとしての蒼生ではなくて、人民であり、生産者であり、その勤労からつむぎ出される生産の利潤で支配権力を養っている勤労階級の男女であるという事実を知ってきたことは、やむを得ないことであった。
— 宮本百合子 『平和への荷役』 青空文庫
民草達が貧乏の為に苦しんでいる時とか、何かの変事の為に苦しんでいる時などは尊貴の御身であらせられながら御自身のお住いの皇居の事などは少しもお構いなさらずに、軒の端に不揃いな茅の端が出ていてもそれさえお切りにならせられずに、その上に民草が食べるお米のない時には年貢さえも免除された程なのである。
— 鴨長明 『現代語訳 方丈記』 青空文庫
農本思想には治者が大御宝を、または民草を、大切にして皇化に浴せしめる、といふ気分が自づからにじみ出てゐる。
— 石川三四郎 『農本主義と土民思想』 青空文庫
これを民草というのだそうだが、うまいことを云うものだ。
— 安吾・伊勢神宮にゆく 『安吾の新日本地理』 青空文庫
作例 · 標準
戦火に巻き込まれた名もなき民草の悲鳴が、荒野に虚しく響いている。
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英雄は、虐げられた民草を救うために立ち上がることを決意した。
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政治の混乱に翻弄される民草の姿を見て、彼は深く心を痛めた。
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