拝領
はいりょう
名詞動詞-サ変動詞-他動詞
標準
receiving (from a superior)
文例 · 用例
廿五日、丙寅、和田平太胤長の屋地、荏柄の前に在り、御所の東隣たるに依りて、昵近の士、面々に頻りに之を望み申す、而るに今日、左衛門尉義盛、女房五条局に属して、愁へ申して云ふ、彼地は適宿直祗候の便有り、之を拝領せしむ可きかと云々、忽ち之を達せしむ、殊に喜悦の思を成すと云々。
— 太宰治 『右大臣実朝』 青空文庫
赤皮縅は忠綱さまの御鎧、またその葦毛の馬は、相州さまから拝領の片淵と号する忠綱さま御自慢の名馬に相違ないのでございますから、もはや争論の余地も無く、将軍家は、興覚め顔に何事もおつしやらず、ついとお座を立つておしまひになりました。
— 太宰治 『右大臣実朝』 青空文庫
廿七日、甲辰、去る元年五月亡卒せる義盛以下の所領、神社仏寺の事、本主の例に任せて興行せしむ可きの由、今日彼の跡拝領の輩に仰せらると云々。
— 太宰治 『右大臣実朝』 青空文庫
政宗は前に云った通り、まだ秀吉に帰服せぬ前に、木村父子が今度拝領した大崎を取ろうと思って、大崎の臣下たる湯山隆信を吾に内通させて氏家吉継と与に大崎を図らせて居たのである。
— 幸田露伴 『蒲生氏郷』 青空文庫
会津拝領は八月中旬の事で、もう其歳の十月の二十三日には羊の木村父子は安穏に草を※んでは居られ無くなって、跳ねたり鳴いたり大苦みを仕始めたのであった。
— 幸田露伴 『蒲生氏郷』 青空文庫
)酒井先生の垢附を拝領ものらしい、黒羽二重二ツ巴の紋着の羽織の中古なのさえ、艶があって折目が凜々しい。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
「これは、兄が殿様から拝領した備前長船の名刀じゃ、妖魔も此の霊徳には叶わないと思われる、今晩は是非夜伽をして、もし現れたら、一刀に斬って退治いたそう」 庄左衛門が主君から長船の刀を拝領したのは、平太郎も知っていて竊に羨ましく思っているところであった。
— 田中貢太郎 『魔王物語』 青空文庫
そんな莫迦な事があるはずは無いという叔孫に、それでも近頃仲壬が君公から拝領したという玉環を佩びていることは確かですと牛が請け合う。
— 中島敦 『牛人』 青空文庫