馬子
まご
名詞
標準
packhorse driver
文例 · 用例
私たちの、これから溯ろうという、東俣の谷と、西俣の谷とは、下流三里のところで一つになり、初めて田代川――馬子唄で名の高い、海道一の大井川の上流――となって、西南の方向へと、強い傾斜を走って行くのである。
— 小島烏水 『白峰山脈縦断記』 青空文庫
丸子の宿の名物とろろ汁の店といってももうそれを食べる人は少ないので、店はただの腰掛け飯屋になっているらしく耕地測量の一行らしい器械を携えた三四名と、表に馬を繋いだ馬子とが、消し残しの朝の電燈の下で高笑いを混えながら食事をしている。
— 岡本かの子 『東海道五十三次』 青空文庫
『しばらくすると朗々な澄んだ声で流して歩く馬子唄が空車の音につれて漸々と近づいて来た。
— 国木田独歩 『忘れえぬ人々』 青空文庫
空の月のうらを行くと思うあたり遥に馬子歌が聞えたて。
— 泉鏡花 『高野聖』 青空文庫
行進 (二) 馬子にも衣裳というが、ことに女は、その装い一つで、何が何やらわけのわからぬくらいに変る。
— 太宰治 『グッド・バイ』 青空文庫
白馬一匹|繋ぎあり、たちまち馬子来たり、牽いて石級を降り渡し船に乗らんとす。
— 国木田独歩 『小春』 青空文庫
十勝の方で放牧してあつた馬の群は、生え延びた毛をくしや/\に亂して、痩せ細つて馬子の乘つた先頭馬の尻からのろ/\と喰附いて歸つて來る。
— 有島武郎 『春』 青空文庫
それは蘇我馬子とともに、物部守屋を誅伐された時でありました。
— 岡本かの子 『仏教人生読本』 青空文庫
作例 · 標準
馬子が歌う哀切な追分節が、霧深い箱根の山道に静かに響き渡っていた。
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「馬子にも衣装」とは言うが、彼がスーツを着こなすと見違えるほど立派に見える。
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江戸時代の旅人は、馬子に重い荷物を預けて険しい峠道を越えていった。
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