肥やす
こやす
動詞-五段-サ行動詞-他動詞
標準
to fertilize
文例 · 用例
病院で手術した患者の血や、解剖学教室で屍体解剖をした学生の手洗水が、下水を通して不忍池に流れ込み、そこの蓮根を肥やすのだと云うゴシップは、あれは嘘らしい。
— 寺田寅彦 『病院風景』 青空文庫
日本には昔からずいぶんいろいろな危険思想が海外から幾度となく輸入されたが、それが抑圧に抗しながらやっと土着するころにはいつのまにかすっかり消化され日本化されてしまって結局はみんな大日本を肥やす肥料になっていた。
— 寺田寅彦 『北氷洋の氷の割れる音』 青空文庫
自分の財産のために、自分の財産を肥やすために、おれらの親父を突き落とした奴がいるんだ。
— 佐左木俊郎 『恐怖城』 青空文庫
そこで七匹の獣閣下は辞任して、新らたに七匹が選ばれた、然しこれまで森では自分の身を飾つたり、自分の腹を肥やすことにばかり熱中してゐるといふ、身勝手な獣ばかりが選ばれるので、森の獣達が今度選ばれた七匹も信用しなくなつてゐた。
— 小説 『小熊秀雄全集−15−』 青空文庫
▲文人の資本は紙と筆ばかりのように云う人があるが、文人は常に頭脳を肥やす滋養代に中々資本が要る。
— 内田魯庵 『駆逐されんとする文人』 青空文庫
椿岳の米三郎は早くから絵事に志ざした風流人であって、算盤を弾いて身代を肥やす商売人肌ではなかった。
— ――過渡期の文化が産出した画界のハイブリッド―― 『淡島椿岳』 青空文庫
東京は、地方に芽ざした聖い仕事の種子を積上げて、腐らして、あらゆる不良政治家、不良事業家、不良学者、不良老年、不良少年少女の根を肥やすための大堆肥場である。
— 夢野久作 『東京人の堕落時代』 青空文庫
うちを空っぽにして遊ぶことばかり考えている……儲けた金で妻子を肥やすのをシミッタレと考えている心理状態がよくわかる。
— 夢野久作 『街頭から見た新東京の裏面』 青空文庫
作例 · 標準
毎年冬になると、腐葉土を漉き込んで庭の土を肥やすようにしている。
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土地を肥やすためには、まずは微生物が住みやすい環境を整えることが大切だ。
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彼は自分の懐を肥やすことばかり考えていて、公共の利益を全く無視している。
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