荒筵
あらむしろ
名詞
標準
loosely woven mat
文例 · 用例
片側は滑かであるが、裏側はずいぶんざらざらして荒筵のような縞目が目立って見える。
— 寺田寅彦 『浅草紙』 青空文庫
お神さんは私を引入れましたが、内に入りますと貴方どうでございましょう、土間の上に台があって、荒筵を敷いてあるんでございますよ、そこらは一面に煤ぼって、土間も黴が生えるように、じくじくして、隅の方に、お神さんと同じ色の真蒼な灯が、ちょろちょろと点れておりました。
— 泉鏡花 『湯女の魂』 青空文庫
話に聴いた、青色のその燈火、その台、その荒筵、その四辺の物の気勢。
— 泉鏡花 『湯女の魂』 青空文庫
そこの土間には荒筵が敷かれてあった。
— 地蔵は踊る 『半七捕物帳』 青空文庫
兼次が藥貰ひに出た跡で手に餘る茶の葉をいぢつて居たのであるが強くなつた葉はいくら荒筵の上で押し揉んでも容易によりつからぬ。
— 長塚節 『芋掘り』 青空文庫
八月なかばの夕日は孤城を囲んだ大軍のように筵張りの小屋のうしろまでひた寄せに押し寄せて、すこしの隙もあらば攻め入ろうと狙っているらしく、破れた荒筵のあいだから黄金の火箭のような強い光りを幾すじも射込んだ。
— 岡本綺堂 『両国の秋』 青空文庫
おまけにこの楽屋はちっとも風がはいらないんだからね」 お辰は病める太夫の枕もとをそっと離れて、楽屋のうしろに垂れている荒筵を少し押し分けると、夕日の光りはもう山の手の高台に隠れて、下町の空は薄い浅黄色に暮れかかっていた。
— 岡本綺堂 『両国の秋』 青空文庫
夜明けから午までは青物市がここに開かれるので、西両国には荒筵を一面に敷きつめて、近在の秋のすがたを江戸のまん中にひろげていた。
— 岡本綺堂 『両国の秋』 青空文庫
作例 · 標準
荒筵を使って文を作ってみた。
学生たちは荒筵について学習した。
荒筵の使い方は難しい。
先生は荒筵の定義を説明した。