遠慮のない
えんりょのない
表現形容詞
標準
unreserved
文例 · 用例
遠慮のない相手に向って放つその声には自分が世話をしている青年の手前勝手を詰る激しい鋭さが、発声口から聴話器を握っている自分の手に伝わるまでに響いたが、彼女の心の中は不安な脅えがやや情緒的に醗酵して寂しさの微醺のようなものになって、精神を活溌にしていた。
— 岡本かの子 『老妓抄』 青空文庫
約束の時間よりも少し早かったので、遠慮のない間柄であるから主人は「ちょっとお待ち下さい」といわせて急ぎの手紙を書き終えてから下へ降りた。
— 九鬼周造 『かれいの贈物』 青空文庫
」 園は、もの狂はしく、面影の白い、髪の黒い、裳の、胸の、乳のふくらみのある友染を、端坐した膝に寝かして、うちつけに、明白に、且つ夢に遠慮のないやうに恋を語つた。
— 泉鏡太郎 『続銀鼎』 青空文庫
遠慮のない処、何にも要らん。
— 泉鏡花 『夜叉ヶ池』 青空文庫
」 何と思ったか、お京が急いで、さも、遠慮のないように椎の実を取った。
— 泉鏡花 『薄紅梅』 青空文庫
案山子の一つが、最う耳に馴れて遠慮のない口を開けた。
— 泉鏡太郎 『神鑿』 青空文庫
それでも是非遠慮のないところを……と請益したら只圓翁の曰く、「貴方のお謡いはアンマリ拍子に合い過ぎる。
— 夢野久作 『梅津只圓翁伝』 青空文庫
遠慮のないところを告白すると翁は総義歯をしていたのであるが、その呼吸が堪らなく臭い事を発見したので最初からウンザリした。
— 夢野久作 『梅津只圓翁伝』 青空文庫
作例 · 標準
例句1
例句2
例句3
例句4